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AIが立体駐車場の待ち時間を予測 駐車場内のカメラ画像を解析 渋滞緩和目指す

» 2020年12月10日 18時32分 公開
[ITmedia]

 住商アーバン開発は12月10日、同社が運営する複合商業施設「テラスモール松戸」(千葉県松戸市)に、立体駐車場の待ち時間をAIで予測するシステム「入出庫時間表示サービス」を導入した。入出庫にかかる時間を利用者にあらかじめ伝えることで、立体駐車場付近の交通渋滞の解消を目指す。

 入出庫時間表示サービスは、AIが画像を解析し、立体駐車場の入出庫時間を予測するシステム。丸紅ネットワークソリューションズらが大型商業施設向けに開発したシステムで、同施設が初の導入施設になる。

photo システムの動作イメージ

 約40台のカメラで立体駐車場内や周辺道路の状況を監視。カメラから取得した画像をAIが解析して車両台数を計測し、周辺の道路状況などと合わせて入出庫にかかる見込み時間を予測する。予測時間は、現在時刻から2時間後まで30分刻みで施設内のデジタルサイネージに表示する。

photo カメラで立体駐車場内や周辺道路の状況を監視する

 混雑状況を可視化し、来館者に出庫時間をずらすよう促すことで混雑のピーク時間の分散化が期待できるという。出庫まで30分以上と表示された場合は、施設内で利用可能な500円分の金券を配布する。

 同施設は2019年10月に開業したが、開業前から前を通る「けやき通り」では交通渋滞が頻発。通りの渋滞が立体駐車場内の混雑につながっていた。付近の交差点の改良工事も完了したため、同社はシステム導入も連動させ、「開業以来の渋滞イメージを払拭する」としている。

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