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CES 2021プレスカンファレンス映像を「格付け」する(2/4 ページ)

» 2021年01月21日 16時46分 公開
[西田宗千佳ITmedia]

Bosch

 自動車やIoTなど、さまざまな機器に必要なデバイスを供給しているBoschのプレスカンファレンスは、毎回興味深い。コンシューマー製品ではないので派手さはないが、業界の動向がよく分かる。

 ステージを映したものが中心なのだが、人と資料にフォーカスしており、「ステージ感」は薄い。シンプルで凝ってはいないが見やすい。

photo ステージ中継系だが、見やすさ重視

 ポイントは、プレゼンの図やグラフがしっかりしていること。コンシューマー機器ではないので、製品の姿以上に「それが何を意味するか」を理解してもらうことが目的だからだろう。

photo 数字や表など、必要な情報が分かりやすく提示されていて好感触

 一方で、撮影などはかなりしっかりしていて、映像は美しい。そういうところで手を抜いていないのが好感触だ。

評価:☆☆☆☆

Samsung

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プレスカンファレンス動画

 Samsung Electronicsは、「総合家電メーカー」としてはCES参加企業中最大の存在になっている。そのこともあってか、LG同様、同社の製品をトータルでアピールする形式。

 ただし、凝り方はSamsungの方が図抜けている。わざわざ大きなセットを作り、それを家に見立てて移動しながら解説する、という形

。途中に挟まれる製品のプロモーションビデオもよくできている。動物を効果的に使うなど、実にあざとい(褒め言葉)。見栄え・わかりやすさという点では圧倒的だ。予算も圧倒的にかかっていそうだが。

photo 巨大ステージの中を移動しつつ、その間をプロモーションビデオでつなぐという凝った構成
photo 製品やロボットなどのプロモーションビデオも完成度が高い

 実は全体構成も凝っている。コンシューマーにアピールしやすい製品などは先にガンガンと紹介し、最後に落ち着いて、サステナビリティへの取り組みを流す。製品アピールと企業イメージのアピール、両方ともうまく行った、完成度の高いビデオだ。

photo サステナビリティに対するアピールは最後にしっとりと行う形。構成も凝っている

評価:☆☆☆☆☆

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