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NASAが火星探査機のパラシュートに込めたメッセージとは?

» 2021年02月24日 09時49分 公開
[佐藤由紀子ITmedia]

 米航空宇宙局(NASA)は2月22日(現地時間)、火星着陸に成功した火星探査機「Perseverance」(忍耐という意味)から送られてきた映像について解説する動画を公開した。この中で、着陸に使ったパラシュートに込めたメッセージを解読するよう視聴者に呼び掛けた。その6時間後にはパリ在住の学生、マクセンス・アベラさんが答えをツイートした。

 parachute Perseveranceのパラシュート画像(Credits:NASA/JPL-Caltech)

 ジェット推進研究所(JPL)のシステムエンジニア、アル・チェン氏はパラシュートについての解説中、「われわれは時々、人々が見つけてくれることを期待してメッセージを残すことがあります。それを見つけてみてください」と語った。

 chen アル・チェン氏(YouTubeより)

 アベラさんの答えは「dare mighty things」。これは、第26代米大統領、セオドア・ルーズベルト氏の名言「Far better it is to dare mighty things, even though checked by failure, than to take rank with those poor spirits who neither enjoy much nor suffer much」に由来する、たとえ失敗に阻まれようとも、あえて強大なものに取り組む方がいいという意味の言葉だ。


 これは、Perseveranceチームのモットーで、JPLのミッションコントロール室の壁にも掲げられている。

 room JPLのPerseveranceチームのコントロールルームに掲げられたメッセージ(Credits:NASA/JPL-Caltech)

 Perseveranceチームのチーフエンジニア、アダム・ステルツナー氏は正解が出たことを受け、「6時間でインターネットがコードを解読したようだ! インターネットでできないことなどあるんだろうか?」とツイートし、種明かしした。パラシュートの赤と白のパターンの赤を1に、白を0に置き換え、10文字に分割し、64を追加するとASCIIコードに変換できる。また、パラシュートの外縁のパターンはJPLのジオロケーションコード「34°11’58” N 118°10’31” W」を表している。


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