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1億画素の底力! 富士フイルム「GFX100S」荻窪圭のデジカメレビュープラス(4/5 ページ)

» 2021年04月03日 07時30分 公開
[荻窪圭ITmedia]

大きなセンサーを動かす強力な手ブレ補正も魅力

 他の被写体も撮ってみよう。ちょっと遠景で建物ってことで前ボケに梅の枝を少し入れた寺院の宝輪閣。ディテールを見ると、無理にシャープネスかけなくても自然に解像しているのが分かる。

手前に梅の枝をいれて寺院の建物を。ディテール描写も階調の柔らかさもさすが(45-100mm 100mm 1/550秒 F4 -1/3 ISO200)

 続いてもうちょっと広角(といっても35mm判換算判換算で42mm相当)で撮った都会の風景。

赤坂の薬研坂。地形と都会ってテーマで狙ってみた。ダイナミックレンジもディテールも素晴らしい(45-100mm 52.9mm 1/640秒 F4.0 ISO200)

 ISO感度は最高でISO12800だが、拡張ISO感度でISO102400まで上げられる(ただし、拡張ISO感度が使えるのはメカシャッター時のみ)。

 というわけで、光条をちょっと出したかったのでF16まで絞ってISO12800で手持ちで夜景。まあ、F16で手持ちで夜景を撮るとかしてみたのだ。

F16まで絞って手持ち夜景撮影に挑戦。ISO12800でも十分なクオリティ。レンズの手ブレ補正もしっかり効いてる(45-100mm 45mm 1/3秒 F16 ISO12800)

 標準ISO感度の上限がISO12800というとあまり高くないようだが、高感度時のクオリティは高い。

 高ISO感度時の画質はこんな感じだ。

ISO12800まで上げても十分撮れてる。ISO25600くらいなら使えそうだ

 シャッタースピードはメカシャッター時の上限が1/4000秒。電子シャッター時は1/16000秒。

 富士フイルムらしいのはシャッター方式の自動切替え機能。

 高速シャッター時、1/1250秒までは先幕電子シャッター、そこから1/4000秒まではメカシャッター、それ以上だと電子シャッターに切り替わる。

 今回、3本目のレンズは80mmF1.7。35mm判換算で64mm相当となる中望遠レンズだ。ラージセンサーでF1.7である。

80mmF1.7というラージフォーマットカメラとしては非常に大口径のレンズを装着

 前後にボケを入れてポートレートを撮ってみた。

ピントの山はしっかりしていてボケは滑らかというのがいい(80mm 1/900秒 F1.7 ISO100)

 GFX100SはGFX100より大幅に小型化していながらボディ内手ブレ補正を搭載している。レンズ内手ブレ補正を持たない80mm F1.7でどのくらいいけるか頑張ってみた。

 少しくらい部屋で寝ているうちの猫をそっと撮影。F2.8で1/8秒。

先幕電子シャッターでソファで寝てるうちの猫をスローシャッターで。手ブレ補正がしっかり仕事をしてくれた(80mm 1/8秒 F2.8 ISO800)

 センサーが大きい分手ブレ補正機構にも精度とパワーが要求されるが、しっかり効果を発揮してくれた。

 結論はシンプル。この写りは素晴らしい。

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