2021年5月末に終了した、写真ストレージサービス「Google フォト」の無料・無制限バックアップサービス。
6月1日以降は、これまで無制限だった「保存容量の節約画質」(旧:高画質、以下節約画質)設定でのバックアップも、GmailやGoogle ドライブなどGoogleの他サービスと同様、Googleアカウントの保存容量にカウントされる。
5月末までに保存した写真や動画は保存容量のカウント対象外なので、ネット上では5月31日に慌てて写真データのバックアップをしたとするユーザーも散見された。
無料プランの保存容量である15GBを超過した場合、Google フォトへのバックアップができなくなる他、GmailやGoogle ドライブなど、他サービスの利用にも影響が及ぶ可能性がある。
これにより、今後もサービスを使い続けるか、他社のクラウドストレージサービスへ移行するか、自前のストレージやNASを用意するか検討したユーザーも多いはずだ。
6回シリーズの最終回となる今回は、米Googleの有料ストレージサービス「Google One」を仕事とプライベートの両面で愛用する筆者が、Googleのサービスの狙いを考えていく。
とは言っても、強力な検索機能や自動で場所や人物のタグ付けが行われる便利さに慣れてしまうと、他社サービスへの移行は考えづらい。もうGoogleからは逃れられないのでGoogle Oneの有料プランに加入することに迷いはない、という人もいるだろう。
Google Oneの有料プランは、100GBで月額250円、200GBで月額380円となっている。無料分の15GBを使い切って容量を「チョイ足し」する場合にも手を出しやすい価格設定だろう。また、100GB/200GB/2TBのプランには年間プランも用意されており、10カ月分の料金で12カ月利用できる。
画質を維持しつつファイルサイズを抑える節約画質がどれほど圧縮されるのかというと、写真は最大1600万画素、動画は1080pとなる。「画質をやや下げて」とは言っても、スマートフォン上での確認やL判写真程度の印刷であれば、全く差は感じられないレベルだ。Googleは、最大で約61.0×40.6cmまで高画質で印刷できるとしている。
実際に筆者がアップロードした静止画を確認してみると、容量は1枚当たり2〜3MB程度の範囲に収まる場合が大半だった。これは無料の15GBでも5万枚程度は保存できる計算だ。もちろんストレージ容量を全て画像で使い切れるとは限らないが、十分な枚数は保存できるだろう。
Webライターをメインに生計を立てている筆者は、記事内の参考画像として手持ち画像を使う機会を想定し、基本的に撮影した画像のほとんどをGoogle フォトの節約画質設定で保存している。例えば「飛行機」「電車」などと検索して、ちょうどよい画像をササッと選んで使えるのでかなり重宝している。
オリジナル画質のものは別でストレージに保管し、いつでも取り出せるようにはしているが、今まで記事内の画像の画質に対して注文を付けられたことはない。
その一方で、動画については元のファイルと見比べてみてみると、かなり圧縮されているように感じる。写真の場合とは大きく印象が異なるため、アップロード時の画質を写真と動画で個別に設定できるようになれば個人的にはありがたい。
写真や動画を趣味としてたくさん撮るユーザーからすると「100GBは少ない」と感じるのも無理はないが、元の画質の画像をじゃぶじゃぶとアップロードしたいのであれば、大容量のストレージが必要なことも当然分かりきっているだろう。
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