IBM PC、PC/AT互換機からDOS/Vマシン、さらにはArmベースのWindows PC、M1 Mac、そしてラズパイまでがPCと呼ばれている昨今。その源流からたどっていく大原雄介さんによる連載。前回はUSB。今回はUSBと並んで現在も使われているバス技術、PCIの歴史を解説する。
前回はUSBの話をご紹介したわけだが、いろいろな意味でその基礎になっているのがPCIである。
標準化団体を作り、そこで仕様の核の部分を少人数で決定した後、少しずつメンバーを増やしながら仕様をブラッシュアップしていく手法や、PlugFestと呼ばれる相互接続性試験を頻繁に行うなどの、「仕様を確立し、それを普及させていくための方法論」はPCI由来のものである。ただし、それだけではない。
といった形で、さまざまな恩恵を受けることができた。
さてそのPCI、正式名称がPeripheral Component Interconnectなので、本来PCI “Bus”と呼ぶのは正しくない気がするのだが、PCI Specificationでのタイトルは“PCI Local Bus Specification”となっており(写真1)、それもあってPCI Busという表記が多い。まあどっちでもいい、ということだろう(本稿では筆者の趣味でPCIのままとする)。
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