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VR風俗「X-Oasis」、“全年齢向けサービス”提供に向けクラファン開始 ただし規約違反の恐れで一時停止

» 2021年08月05日 19時10分 公開
[吉川大貴ITmedia]

 VRベンチャーのファントムコミュニケーションズは8月4日、VR風俗サービス「X-Oasis」のシステムを活用した女性向けや全年齢向けのサービス開発に向けたクラウドファンディングをショップ作成サービス「BOOTH」で開始した。ただし同日の午後7時時点では、BOOTHのガイドラインに抵触した恐れがあるとして、一時的に募集を止めている。

photo サービスのイメージ

 X-Oasisは2020年8月に開始した、VR機器を利用する性風俗サービス。キャストと利用者はそれぞれアバター(3Dモデル)の姿になり、疑似的な性行為を行う。現在はスマートフォンを使った簡易VRにのみ対応し、キャストと利用者が1対1でサービスを行うプランを提供している。

 同社はクラウドファンディングを停止した理由について、「(BOOTH提供会社であるピクシブの規約で禁止している)『具体的な創作物を伴わないサービス』に当たる可能性があるとの指摘が(BOOTH側から)あった」としている。同社はピクシブに詳細を問い合わせ中で、別サービスを利用してクラウドファンディングを再開することも検討中という。

photo 返礼品などの一覧

 実施していたクラウドファンディングの支援額は5500円から22万円で、返礼品にはキャストによるお礼の動画、音声、ブロマイド、手紙などを用意していた。停止した時点では、52万4500円を集めていたという。

 集まった資金は過去に発表した開発ロードマップのうち、女性向けサービス提供に向けた男性キャストの採用や、全年齢向けサービスの開発に加え、遠隔操作できるグッズとの連携や、PC用アプリの開発、「HTC VIVE」といったVR機器への対応に充てる予定だったとしている。

 同社は20年5月から6月にかけても、X-Oasisの運営資金を募るクラウドファンディングをBOOTHで実施。当時は一時停止することなく、141人から305万7500円を調達していた。女性や全年齢向けサービスを開発する理由については、サービス開始後に女性の利用があった他、メディア露出をしやすくすることで、VRを活用した接客サービスの裾野を広げたいためとしている。

 一方のBOOTHは、情報商材といった「具体的な創作物を伴わないサービス提供、及びそのおそれのある商品」が増加したとして、20年6月から7月にかけてガイドラインを改定。技術系同人誌を除く「ノウハウや情報を主体とする商品」「金融取引に関するツール及び関連商品」の提供を禁止している。

【追記:2021年8月5日午後9時28分 集まった資金の用途を加筆しました】

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