「怪獣8号」「ダンダダン」「SPY×FAMILY」「ゲーミングお嬢様」──どれも新しい回が公開されるたび、作品名がTwitterトレンドに載るような人気作だ。いずれも集英社が運営するWeb漫画プラットフォーム「少年ジャンプ+」で連載している。
中でも怪獣8号やSPY×FAMILYはTwitterトレンドに載るだけでなく、単行本の売り上げも好調という(順に既刊3巻で計300万部、既刊7巻で計1100万部)。しかし、いかに漫画のノウハウを蓄積した集英社といえど、こうも“バズる”Web漫画を次々に送り出すのは簡単ではないはず。
紙媒体とは勝手が違う中、少年ジャンプ+編集部はどんな工夫でヒット作品をプロデュースしているのか。細野修平編集長によれば、怪獣8号やダンダダン、SPY×FAMILYといった人気漫画には共通点があるという。
細野編集長は、ジャンプ+で人気を集める漫画の共通点には「まず作風がある」と話す。
「Web漫画というとかつては“エログロバイオレンス”を思い浮かべる人も多かったかもしれないが、怪獣8号やダンダダン、SPY×FAMILYなど実際に少年ジャンプ+でヒットしている漫画は、“根底が明るい”作品が多い」という。「いまはこういったご時世なので、みんな明るいものを求めているのかもしれない」と、細野編集長は作風について分析している。
こうした人気作は、ヒットするまでの流れにも特徴があるという。
「体感だが、注目されてから売れ始めるまでが早いと感じる。特に怪獣8号は閲覧数の伸び方や単行本を出してからの重版のかかり方が早かった」と売れ行きを明かす。Web上での注目から単行本のヒットまでが早い理由は「SPY×FAMILYなど先行する人気作品の影響で、ジャンプ+のオリジナル漫画への期待度が高まっているためではないか」と話した。
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