一方で、撮影という「テクノロジーに支えられた文化」の将来を考えたとき、Proシリーズ以上に重要になるのが、「iPhone 13」「iPhone 13 mini」のようなスタンダードモデルの存在だ。
テクノロジー的にはハイエンドモデルは重要だし、「iPhoneが高価格化している」という記事などでもProの上位モデルの価格が注目されやすい。だが、購入する人の割合で言えばProよりもスタンダードモデルの方が多い。さらに言えば、日本でも海外でも「iPhone SE」のような低価格モデルのニーズは高まっているし、あえて安くなった前年のモデルを買うという人も増えている。
そうすると、スタンダードモデルの設計と水準がどれだけ重要か、ということも見えてくる。
AppleはスタンダードモデルとProモデルの間で、SoCの設計を基本的に共通化している。今回はGPUコアの数が違う(スタンダードは4、Proは5)ことが明示されているし、これまでも搭載しているメインメモリの量が異なっていたりはしたものの、設計世代的には共通になっている。今回も同じ「A15 Bionic」が採用された。
結果として、カメラを生かすためのソフトウェアもスタンダード世代の処理能力向上に合わせて進化している部分がある。今回については特に「シネマティックモード」が重要だ。
シネマティックモード、という名前から映画的な映像を撮影する人のもの、というイメージを持つかもしれない。以下の解説サンプル動画でもそういう印象を持つ。
だが、このビデオの重要なところは「誰でもこれがすぐ撮れる」という点だ。もちろん、実際に使うまでは「すぐ撮れると期待できる」というべきだが。
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