分かりにくいけれど面白いモノたち
テンキーで超簡単に弾けるギターっぽい楽器「インスタコード」 「僕にも弾けた」系ガジェットへの挑戦は続く(1/5 ページ)
ジャイアント馬場による「僕にも弾けた」CMで知られるヤマハの「PC-100」(1982年発売)は、初心者でも少しの練習で「弾ける」キーボードだった。
しかし、「プレイカード」という磁気カードを本体カードリーダーで読み込む必要がある。プレイカードがない曲は弾けないし、自分が弾(ひ)くのはメロディーラインだけ。キーボードによる誰にでも弾ける楽器は、基本的にこの、自動伴奏+メロディー演奏で、その目的は、鍵盤に慣れることと音楽を弾くことの楽しさを伝えること。その目的は十分果たせた。
この手のキーボードはヤマハとカシオがこぞって発売し、それなりのセールスを記録している。
「一五一会」という楽器もある。アコースティックバンドのBEGINとヤイリギターの共同開発による、指一本でコードが弾けるギター的な楽器。簡単に言えば、4弦によるオープンチューニング(開放弦でメジャーコードが鳴る)で、指一本で全部の弦をまとめて押さえて、フレットを移動させれば、それだけでコードが鳴らせる。
コード譜の上に、各コードに対応したフレット数を書いておけば、そのフレットの弦を4本まとめて人さし指で押さえれば弾き語りができる。同じようなスタイルの弦楽器としては、ヨーロッパの子ども用三弦ギター「Loog」もある。
面白いのは、キーボードがメロディーを弾かせようとするのに対し、弦楽器はコード、つまり伴奏をさせようとすること。鍵盤だと単音でメロディーを鳴らすのがそれらしいし、ギターのような形だと、コードをかき鳴らす方が、演奏している気分になれるということだろう。
どの方法もそれなりに弾けるし、楽しい。股にはさんでたたくカホンのようなシンプルな打楽器に人気が集まるのも、なんとなく演奏できてしまう気分が楽しいからだと思う。しかも、そういいう”初心者でも大丈夫系楽器”が、ずーっと開発され、売り続けられているということは、「楽器を弾きたい」と思っている人がいっぱいいるということだし、その「いっぱい」には、メロディーが弾きたい人、リズムをたたきたい人、コードをかき鳴らしたい人がいるということだろう。
永田雄一氏が開発した「インスタコード」(3万4980円・税送料込)も、そういった初心者でも弾けるを目指して作られた楽器ガジェットだ。面白いのは、弾き語りできること以外に、「誰でも合奏できる」「演奏に参加できる」をコンセプトに置いていることだ。
初心者系楽器ガジェットの多くは「1人」で演奏が完結する。打楽器に関しては合奏がメインだが、打楽器は実は“初心者でもたたける楽器”というジャンルが存在しない。初心者でもプロでも好きにたたけというのが打楽器で、だからこそ多くの民族音楽では打楽器が中心を占めることになるのだが、これはまあ別の話だ。
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分かりにくいけれど面白いモノたち
ITから文房具まで幅広く活躍するベテランライター、納富廉邦さんが言語化しづらいけど面白いガジェットやサービスを分かりやすく解説します。
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