日本マイクロソフトは10月14日、JR東日本にIaaS「Microsoft Azure」を提供したと発表した。JR東はバスツアーの一部分だけを予約して参加できるサービス「BUSKIP」(バスキップ)の開発・提供基盤にAzureを採用。Azure上でのMaaSソリューションなどを手掛けるSIerであるアーティサン(東京都調布市)と協力の上で2020年夏に開発を始め、当初の予定通り21年4月のリリースに成功したという。
BUSKIPは、バスツアーの行程の一部分だけを予約し、現地で参加可能にすることで、車を持たない人でも観光スポット間を移動しやすくするサービス。観光バスを見た社員による「空いた席に相乗りできれば、旅行者は移動手段を確保でき、ツアーの企画会社も空席を埋められるのでは」といったアイデアから生まれたという。
開発に当たっては、クラウドデータベース「Azure SQL Database」、Azure上でコードをサーバなしに実行できる「Azure Functions」といったAzureのPaaS機能を活用。サービス画面の開発にはWebアプリの構築を支援する「Azure Web App」、データの格納にはオブジェクトストレージ「Azure Blob Storage」などを活用した。
Azureを選んだのは、アーティサンにAzure上でのサービス運用実績があり、JR東としても社内システムの一部にAzureを活用してきたからとしている。
JR東とアーティサンはこれらPaaSの活用により開発を効率化。短期間で開発を進め、スケジュール通りにリリースできたとしている。BUSKIPは関東・北海道を除く地域のバスツアーに対応済み(21年10月15日時点)で、残りの地域も順次対応していく方針。
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