ITmedia NEWS > 企業・業界動向 >

ザッカーバーグがメタバースに全集中する背景を考えるMetaさん(3/3 ページ)

» 2021年11月01日 16時17分 公開
[佐藤由紀子ITmedia]
前のページへ 1|2|3       

 そういえば、「メタバース」という言葉ですが、たしかに概念としてはそれ以前からあったものの、言葉を最初につくったのは「スノウ・クラッシュ」のニール・スティーブンソンさんです。

 米Axiosがさっそくスティーブンソンさんに「Facebookから何か連絡はあった?」と聞いたところ、「これまで(この言葉を使うことについて)複数の企業と(報酬を受け取る)取引に署名したが、Facebookからはそういう話はない」と答えています。Steve Jackson GamesというゲームメーカーがMETAVERSEを商標登録しているので、この会社とかと契約したのかもしれないですね。

 法的にはスティーブンソンさんに許諾を得る必要はなさそうですが、せっかく今の悪いイメージを払拭するなら、こういう仁義は守ればいいのに。というかSF界のレジェンドを味方につければよかったのに。スティーブンソンさんのツイート、ちょっと迷惑そうです。

 Facebookは、そもそもスタートが「大学の女学生ランキングアプリ」でイメージが良くなかったのに、気づけば30億人以上のユーザーを抱える大企業になったという不思議な会社。2016年に大統領選絡みで問題を起こしたときはさすがに謝罪しましたが、内部告発者によると今でもユーザーの安全より自社の利益を最優先する姿勢は変わらないそうで。そして、そんな批判の中でもイベントで終始「私は未来に希望を持つビジョナリーです」という態度で語り続けたザッカーバーグ氏は、(ロボットなんじゃないかという噂もありますが)人間として興味深いです。

 fencing イベント動画でオリンピックの金メダリスト(のAR)と自宅の庭でフェンシングしてみせるザッカーバーグ氏

 ザッカーバーグ氏はメタバース構想の実現には10年かかると言っていました。これからもウォッチしていきたい人です。

前のページへ 1|2|3       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.