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「ワクチン接種証明アプリ」お披露目 申請から2分で交付完了

» 2021年12月13日 21時15分 公開
[谷井将人ITmedia]

 デジタル庁と内閣官房は12月13日の記者発表会で、新型コロナワクチンの電子版接種証明書を申請・表示できるスマートフォンアプリ「新型コロナワクチン接種証明書アプリ」(Android/iOS)の操作画面を公開した。マイナンバーカードとNFC対応スマホがあれば、申請から約2分で電子証明書を交付できるという。

photo 「新型コロナワクチン接種証明書アプリ」

 国民のワクチン接種状況などの情報を管理しているシステム「VRS」に直接問い合わせて、電子証明書(国内用/海外渡航用)を取得するアプリ。画面上にワクチンの接種回数やメーカー、接種情報をまとめたQRコードなどを表示する。リリースは20日中を予定している。

 9月に公開した仕様案への意見に「名前などの個人情報を表示したくない」「QRコードは標準で見えないようにしてほしい」とあったことから、氏名、生年月日、QRコードは起動直後の画面には出さず、1タップ操作することで表示できる仕様にした。

photo 初期状態では個人情報やQRコードを表示しない

 QRコードは接種証明書アプリで読み取れるため専用機器は不要。電子証明書を埋め込んでいるため真偽の判定もできる。QRコードの上部には現在時刻を表示し、リアルタイムに表示されていると示すことでスクリーンショットなどによる偽造を見破れるようにした。

 証明書の発行時には、マイナンバーカードをスマートフォンにかざして本人確認を行う。海外渡航用の証明書を発行する場合はパスポートも必要。操作方法などは公式Webサイトで周知する。

photo 証明書の発行にはマイナンバーカードが必要

 接種証明書の扱いについては各自治体で処理が異なり、一部では条例に基づいた承認が必要な場合がある。アプリ公開時までに電子証明書への対応が間に合わない自治体も出る可能性があるため、20日以降、対応する自治体のリストをデジタル庁Webサイトに掲載する。

 アプリの開発は、VRSを開発した母子手帳アプリなどを手掛けるスタートアップのミラボ(東京都千代田区)がVRS改修の名目で請け負った。受注額は1.1億円。

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