ITmedia NEWS > 科学・テクノロジー >
ニュース
» 2022年01月14日 08時00分 公開

テレワーク時の雑談に参加したい条件とは? 東大がインタビュー調査Innovative Tech(1/3 ページ)

東京大学矢谷研究室の研究チームは、テレワーク環境における雑談を支援するツールを開発するため、どのような情報提示があるとリモートで働く人々が雑談に参加したくなるかを調査した。

[山下裕毅,ITmedia]

Innovative Tech:

このコーナーでは、テクノロジーの最新研究を紹介するWebメディア「Seamless」を主宰する山下裕毅氏が執筆。新規性の高い科学論文を山下氏がピックアップし、解説する。

 東京大学矢谷研究室の研究チームが発表した「リモートワーク環境での雑談を支援するインタフェースデザインの質的調査」は、テレワーク環境における何気ない他者との会話である雑談を支援するツールを開発するため、どのような情報提示があるとリモートで働く人々が雑談に参加したくなるかを調査した報告書だ。

 リモートワーカーは、オフィスワーカーに比べ、孤立感を感じたり帰属意識が低下する傾向にあり、その要因の1つに、同僚と何気ない他者との会話が減少したことが挙げられる。ここでいう雑談とは、「明確な目的をもたずして自然発生し、かつ双方向のやりとりが2回以上続く、日常での他者との会話」と定義している。

 この研究では、テレワークを余儀なくされた人々において、雑談が現状どのように行われているかを調査。雑談が発生する条件についてを分析した上で、どのような情報をどのような形で提示すると人々が雑談に参加したいと感じるのかについてインタビュー形式で調査した。これら調査を踏まえ、雑談参加への動機付けとなる情報を提示する新しいインタフェースデザインを検討する。

 インタビューは、経営者や会社員、学生、フリーランスを含んだ12人(男性7人、女性5人)を対象とした。条件として、週3回以上のリモートワークや学業、その他作業していること、またリモート作業にて雑談してもいいと思うタイミングが1日1回以上あることとした。

インタビュー対象者12人の属性

 インタビュー対象者には、雑談コミュニティーへのURLが提示され、雑談する余裕がある状況を想定してもらった。その上で、雑談に既に参加している人が全員知り合いの場合と、知り合いが1人もいない場合の2パターンでインタビューを行った。内容は、雑談コミュニティーのURL以外に、中で雑談するユーザーに以下のような情報が提示されると、参加する意欲にどう影響するか、その理由について質問した。

  • 名前
  • アイコン
  • 参加者の個人に関連する情報(趣味や性格タイプ、年齢など)
  • 雑談へのエンゲージメント(会話時間や頻度、アクティブレベルなど)
  • 会話のトピックやキーワード
  • 会話の全スクリプト(会話全部をリアルタイムで文字起こしした情報)
雑談コミュニティーに参加している人に関する情報と会話に関する情報提示のイメージ図
       1|2|3 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.