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コロナ隔離者を監視するアプリ「MySOS」とは何か? コロナ禍での日本帰国と隔離生活【新連載】シリコンバレーから見た風景(2/4 ページ)

» 2022年01月21日 10時00分 公開
[五島正浩ITmedia]

誓約書の提出と自主隔離

 2回の検査が陰性であれば自由に行動しても良いような気がしますが、現実はその逆でここが隔離の始まりです。到着日翌日から数えて計14日間の自主隔離をしなければなりません(注意:1月14日から10日間に変更されています)。また、この自主隔離を実施するに当たって誓約書の提出が要求されます。

 誓約書の要旨は、

  • 不要不急の外出は控えて、自宅等の申請した待避場所にいること
  • 公共交通機関(国内線飛行機、電車、バス、タクシー、旅客船など)は使わないこと
  • 他人との接触を可能な限り控えること
  • 指定したアプリをスマホにインストールし、それを使った居場所の確認に協力すること

などです。

 また誓約書に違反した場合には厚生労働省のWebサイトに氏名などを公表する、と書かれています。実際、一度も居場所確認に協力しない人の氏名(アルファベット)、出発国、年代、居場所が公表されています。名前が公表されるのは1週間だけですが、簡単に個人が特定できる時代ですので、重いペナルティーといえるでしょう。誓約書を提出した以上は責任のある行動が必要です。

photo 日本に向かう機内で配布された誓約書。これにより到着後の行動が制限される

 自主隔離として滞在する場所は、ホテルや自宅等を自分で指定することができます。ここで重要になってくるのが公共交通機関を使わない、というルールです。家族等に自家用車で空港まで迎えに来てもらえる人は問題ないですが、そうでない人はハイヤーやレンタカーを使うことになります。また、飛行機や新幹線でしか移動できない場所に行く予定の人は、空港周辺のホテルを自分で確保して自主隔離期間を過ごす場合が多いようです。自主隔離の場所や移動手段については、入国時に細かく確認されますので、事前によく計画しておく必要があります。

 私の場合は、地方にある実家で自主隔離をしました。新幹線が使えないため、レンタカーで6時間程度のドライブです。乗り捨て料金も含めるとレンタカー代は安くはないうえ、高速料金やガソリン代もかかるので、トータルの金額は新幹線移動に比べるとかなり割高になりましたが、仕方ないですね。

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