強制隔離3日目に検査を受けて結果が陰性であったので解放されました。これで3回目の陰性です。そしてここから残り11日間(強制隔離の3日間は14日間から差し引かれる)の自主隔離がスタートしました。
自主隔離中は自分で指定した場所に待機し、不要不急の外出は控えなければいけません。ここで出てくるのが厚生労働省の「MySOS」というアプリです。このアプリにより自主隔離期間の行動は入国者健康管理センターに監視されることになります。つまり自主隔離はこのMySOSアプリと一体化されていると考えるのが良いでしょう。
現在地報告をするように指示するプッシュ通知がくるのでそのタイミングで、現在地報告のボタンをタップします。これにより、現在の位置情報がセンターに送信されます。もし、報告した現在地が登録した待機場所から離れていると「待機場所からの一定距離の移動が検知されました。誓約書違反の疑いがあります。至急、待機場所にお戻りください」と警告されます。
「今から発信するビデオ通話はあなたの居場所を確認するために録画し、位置情報を取得します。」というプッシュ通知が来た後、しばらくすると30秒間のビデオ通話がかかってきます。夏頃は人が対応していて話しかけてきましたが(先方の顔は映りません)、最近はAIになっていて無言のビデオ通話に30秒間自分の顔と背景を撮影するだけです。背景を見て室内にいることを確認しているらしいのですが、詳細不明です。
37.5度以上の発熱がないか、コロナの症状がないかを1日1回昼までに報告します。
現在地報告およびビデオ通話は午前9時から午後7時の間にランダムにかかってきました。当初は現在地報告が1日2回、ビデオ通話が1日1回でしたが、途中からそれぞれ3回と2回に増えました。これは結構な頻度で、常にスマホを手元に置いておかないと対応できません。またプッシュ通知もiPhoneだけだと見逃してしまうことがあり、Apple Watchがとても役立ちました。
自主隔離期間が終了すると翌朝に「入国者健康管理センターと連携を解除しました」という通知が来ます。この連携が解除されると、このアプリのUIががらりと変わり、MySOSの本来の姿を見せます。どうやらこのアプリは応急手当て、救命処置、救援依頼などの緊急事態への対応するためのものだったようです。全ての隔離措置から解放され、最後にアプリの名前の謎が解けてスッキリです。
コロナ禍以降の日本人の帰国時の隔離措置についてご理解いただけたでしょうか。感染力の高いオミクロンが広がる中での日本帰国はこれまで以上にハードなものでした。制約の多い帰国でしたが、日本にいる家族と年末年始の時間を過ごせたのは本当に幸せなことだったと思います。早く昔のように誰もが簡単に日本に入国できる日が来てほしいですね。
次回は後編として、米国への入国時の様子を予定しています。
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