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「マスクなし15分間の会話で感染確率は60%」──理研、富岳でオミクロン株の感染リスクをシミュレーション(1/2 ページ)

» 2022年02月02日 18時03分 公開
[松浦立樹ITmedia]

 「感染者と1m以内まで近づいて、マスクをせず15分間の会話すると、感染確率は60%」──理化学研究所などの研究チームは2月2日、スーパーコンピュータ「富岳」による新型コロナウイルス・オミクロン株の感染シミュレーション結果を発表した。

 研究リーダーの坪倉誠氏(理研、神戸大)は「この結果は、オミクロン株がデルタ株の1.5倍の感染力を持つと仮定し、シミュレーションして得たもの。過去にクラスター感染が起きたときのウイルス数の平均値から算出した結果、60%という値を示した」と説明した。

マスクを着けず、15分間話す感染者と対面した時の感染リスク。縦軸が感染リスクで横軸が距離。実線は平均値で、最大値は一点鎖線、最小値は破線で変動

 マスク着用時でも、話し相手との距離が50cm以内にまで近づくと、最大で約30%の感染リスクがあるという。「マスクをしていても安心せずに、人と話す場合は距離を取り、接触時間を短くするなどの対策を忘れないようにしてほしい」(坪倉氏)と訴えた。

マスクを着けて、15分間話す感染者と対面した時の感染リスク
1m(マスク非装着)と50cm(マスク装着)の距離での感染確率と時間の関係
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