タイガー魔法瓶の「真空断熱炭酸ボトル」の衝撃は、ずっと水筒の記事を書いてきた私にとっても、思った以上に大きいものだった。
最初に思ったのは、「え? そういうのできるんだ!」というものであり、プレスリリースを見て構造をざっと理解した後は、「なぜ今まで無かったんだろう」という疑問が浮かんだ。
この「真空断熱炭酸ボトル」が、炭酸飲料に対応できたのは、このボトルのためにタイガー魔法瓶が開発した「バブルロジック」という技術のおかげなのだが、この「バブルロジック」自体はそれほど新しいものではない。
実際の商品化に当たっては技術的に難しいところもあり、開発に2年の歳月を要しているのだけれど、アイデア自体は、もっと前に製品化されていても不思議はないようなものだ。
「私たちの中に、真空断熱ボトルには、炭酸は無理だという固定観念があったんでしょうね」と、タイガー魔法瓶の真空断熱ボトルブランドマネジャー南村紀史氏。その固定観念は、ユーザーであるこちら側にもあって、製品を見たときの必要以上に大きな衝撃につながったのだろう。ただ、その開発経緯を聞いてみると、答えは意外に身近なところにあって、それがとても面白い。
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