経歴だけは長いベテラン記者・編集者の松尾(マツ)と、幾つものテック系編集部を渡り歩いてきた山川(ヤマー)が、ネット用語、テクノロジー用語で知らないことをお互い聞きあったり調べたりしながら成長していくコーナー。交代で執筆します。
ヤマー 昨日(3月1日)放送された「プロフェッショナル 仕事の流儀」はご覧になられましたか?
マツ 初音ミクが主役のドキュメンタリーですよね。実はまだ見てないんですよ。というのも、うちはテレビがなくて、NHKオンデマンドでは(この対談時点では)まだ配信されていないので(3月2日午後に配信されました)。
ヤマー あ、そうだマツさんち、TVありませんでしたね。
マツ はい。NHKの受信料代わりに、NHKオンデマンドをAmazon Prime Video経由でサブスクしてます。
ヤマー うーん、すぐに配信してくれないのちょっと嫌ですよね。
マツ ですね。自分が出演したやつも、翌日にならないと見られなかったですし。
ヤマー そうだ、マツさんNHK出られてたんですね。
マツ はい。妻の歌声合成の話で。で、ヤマーは全部見たんですよね。どうでした?
ヤマー 懐かしいというか、追わなくなってだいぶ経つんですが。ボカロ曲って今もたくさん作り続けられているんだなって思いました。
マツ そうですね。すでにボカロ、VOCALOIDだけではなくなっていますし。初音ミクもVOCALOIDだけではなくなったけれど。
ヤマー どういうことですか?
マツ 2020年に発売された「初音ミク NT(ニュータイプ)」からは、VOCALOIDではなく、産業技術総合研究所(産総研)と共同で新たに開発した独自の合成方式に変わっています。
ヤマー あ、NTってそういうことだったんですね。VOCALOIDから自社開発の音源に切り替えたと。
マツ 産総研といえば、人間の歌唱技巧をVOCALOIDに転写する技術「ぼかりす」が出たときの衝撃を思い出しますが、そこから12年を経て、音源の共同開発に至るというのも感慨深いです。
ちなみにiPhone、iPad向けの初音ミクも出ていて、それはVOCALOIDベースです。
ヤマー なるほど。でもVOCALOIDって歌声合成全体を指すブランドになりましたから、少し違和感ありますね。一昔前の小型音楽プレーヤー全部ウォークマンみたいな。
マツ そして「ソニーのiPod」みたいなw 「ボカロP」「ボカロ曲」といっても、実際にはUTAUなど他の方式の歌声合成技術を使ったものも含まれたりしてましたからね。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR