ではその3代目、QuickTake 200の現物を見ていこう。
底面をみると、三脚穴の上に、型番が記されている。そこにはDS-7と、富士写真フイルムの原型とされるDS-8の1つ前の製品名が入っているのがおもしろい。そして、これはMade in Japanだ。日本で製造されたApple製品といえば、ソニーが作ったPowerBook 100がよく知られているが、ちょうど手元にあったので見てみたら、やはりMade in Japanになっていた。
では正面から改めて見てみよう。センターやや上に、6色リンゴの旧Appleロゴが刻印されているが、それ以外は「クリップイット DS-8」とほぼ同じだ。
35万画素CCDを搭載しており、ちゃんとExif対応のJPEGで、640×480ピクセルで記録されている。記録画素数はQuickTake 100および150と変わらない。
双眼鏡のようなスタイルの初代モデルと違い、QuickTake 200は驚くほど現代のデジカメスタイルに近い。このまま外で撮り歩いても違和感ないだろう。
QuickTake 200が発売されたのは1997年2月。AppleがNeXT買収を決めた頃だ。その後、スティーブ・ジョブズがギル・アメリオを追い出して実権を掌握すると、NewtonやLaserWriterなどとともに、QuickTakeは切り捨てられた。
バッテリーは単三乾電池×4。入れてスイッチを入れてみると、ちゃんと起動した。再生モードにすると、以前撮影したであろう写真が何枚か写っている。日付を見ると、1996年となっている。発売日の前年だが、おそらく日付の設定をちゃんとやっていなかったのだろう。しかし、そこにはまだ新築からそう日が経ってない我が家が記録されている。自分の正面写真、黒猫のボケた写真、食卓でこちらを見ている妻の顔がある。
これはちゃんとライブラリに保存しておきたい、代え難い貴重な思い出だ。
しかし、ここで問題が浮上する。データの転送方法だ。QuickTake 200には3つの方法が用意されている。RCA端子があるので、そこからビデオ信号としてキャプチャーすること。独自のデジタル端子でMacにマウントして転送する方法(ダイヤルにPCモードというのがある)。そして、記録媒体をUSBカードリーダーで読み込むやり方だ。
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