NTSCビデオ信号では画像が劣化するし、独自仕様のケーブルは既に入手不可能。となると、記録メディアをカードリーダーで読み取るやり方しか残されていないのだが、ここで壁にぶち当たる。
QuickTake 200で使っている記録媒体はスマートメディア(SmartMedia)という、今世紀に入ってからはほとんど使われていないフォーマットなのだ。
世の中には7-in-1とか10-in-1とか、さまざまな種類のメディアを全部読めますよーとうたったカードリーダーやUSBハブがたくさん出回っているが、そうしたものも、スマートメディアは対象外。今売られている製品で、この記録媒体を読み取れるものは存在しない。
さらに困難なものにしているのが、QuickTake 200で使っているスマートメディアの種類だ。スマートメディアはごく初期のバージョンが5V、その後のバージョンは3.3Vと、2種類ある。多くのスマートメディアリーダーは3.3Vにしか対応していない。つまり、5Vスマートメディアに対応したカードリーダーはさらにレアモノになっているのだ。
3.3V対応カードリーダーならメルカリで800円台で手に入るのだが、5V対応製品はそもそもあまりない。ラトックシステムの「REX-SMA03F」が数少ないカードリーダーだ。ちゃんと製品ページを残しているところが素晴らしい。使用可能なメディアは2MB、4MB、8MB、16MB、32MB、64MB、128MBのスマートメディア(3V、5V)とある。これなら大丈夫だろう。Amazon.co.jpに中古品があったので、購入した。 3980円。
翌日届いたので試してみたのだが、手持ちのMacやWindowsマシンに接続してもメディアを認識しない。てっきりドライバ不要でマウントできるマスストレージ対応だと思っていたが、その当時でもドライバを必要とするものだったのだ。
サポートしているのはMac OS X、Windows XPまで。動かないのも当然だ。それでも、20年経った今でもドライバサイトを維持してくれているのはありがたい。
一応、Windows 10マシンにドライバを入れてみたがダメ。macOS 12.3のM1 iMacにインストールしようとしたが、ファイルが.sitという、なつかしのStuffIt形式で、今のmacOSは解凍できない。StuffIt Expander(まだあるのだ)をApp Storeからダウンロードしてやってみたが、これもダメだ。
ということは、このドライバがサポートされているバージョンのOSが動作する古いマシンを引っ張り出してくるしかない。幸い、部屋の片付けをしているときに掘り起こしてきた旧式マシンに動くものがあった。
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