「Power Mac G4 Cube」である。
スティーブ・ジョブズ肝入りの美しいマシン。自分もコンパクトなボディーながらパワーはタワー型のPower Mac G4と変わらないその姿に魅了され、購入した記憶がある。
その後、「モールドライン」と呼ばれる、美しさを台無しにする成形状の不具合が指摘されたり、タッチセンスの起動・スリープボタンによって意図しない動作が起きたりしていた。その辺を指摘した記事を、同僚の芹澤記者が20年前に記事をITmedia NEWSに書いている(当時はZDNetだったが)。
G4 Cubeは、Apple Studio DisplayかCinema Displayと組み合わせて使うことを想定していたことと、サイズ感が近いことから、Mac Studioと対比させる向きもあるようだ。
IBMの15インチ液晶ディスプレイ(これも古い)をつなげて動作するのを確認し、ついでに昔のシリアル番号などを管理していたファイルメーカーProのファイルを開き、これまでアクセスできなかったサービスのIDやパスワードをメモる。スマートメディアリーダーはそのままでは認識しないので、またドライバをインストールする必要がある。
じゃあブラウザを起動してラトックのサイトにアクセスしてダウンロードしようとしたら、ブラウザにセキュリティ警告が出てアクセスできない。じゃあ最新版にするかと打ち込んだChromeのサイトにもアクセスできない。
それもそうだ。httpsが一般的ではない時代で、この頃のブラウザでアクセスできるサイトは今やほとんどない。そもそもWi-Fiアクセスしようとしたら、選択肢はWEPかLEAPしかない。ここはイーサネットでつなぐしかない。
だが、イーサネットが使える場所に移してもう一度ディスプレイに繋ぎ直してみると、画面がオンにならない。別のディスプレイもダメ。ビデオ端子の接触不良が起きたかもしれない。
「助けてオビワン・ケノービ、あなただけが頼り」にしていたのに、ダース・ベーダーと戦う前に消えてしまったような感じである。そういうとこだぞ、G4 Cube。
でもまだ手は残っている。やはり20年ほど前に使っていたWindows XPマシンが何台かあるはずだ。そういえば、超級電脳か秋葉原エレクトリックパーツ辺りで買ったDellのデスクトップを廊下に長いこと放置していたままだった。いよいよ君の出番だ。
こちらはすんなり起動できた。イーサネットポートがあるので、ラトックのページにアクセスしようとしたが、これもG4 Cubeと同様にブラウザがセキュリティ警告を受けて自由がない。古いOSを使うな、というのはこういうことなのだ。
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