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Twitterでセクシーなお姉さんの人助けをしたら、投資を教わって“4000ドル儲けた”話(1/3 ページ)

» 2022年03月29日 08時00分 公開
[荒岡瑛一郎ITmedia]

 「はじめまして、よろしくお愿いします。日本の新型コロナ新規感染者数が激減しているという良いニュースを見ました。私は豪州に住む日豪のハーフです」――新型コロナの感染状況が落ち着いた2021年10月末、こんなメッセージが筆者のTwitterにDM(ダイレクトメッセージ)で届いた。

 送り主のアイコン画像は黒いドレスを着た女性だ。名前は仮に「ジェーンさん」とする。Twitterには露出度の高い水着で海水浴を楽しんでいる写真や、ヘリコプターに乗ってサンゴ礁の上を遊覧する写真などを投稿している。趣味は映画鑑賞や旅行で、まさに“海外のセクシーなセレブ”といった雰囲気だ。

 かたや筆者はフォロワー数の少ないただの趣味アカウント。DMなんてめったに届かない筆者に、海外セレブからメッセージが飛んできたのだから驚いたものだ。

photo ジェーンさんから届いた最初のDM(ぼかし加工は筆者による)

会話を重ねて見えてきた目的

 その後は2〜3週間ほど、ジェーンさんとDMを送りあった。どうやらジェーンさんの父親が日本人で、新型コロナの状況など日本のニュースも目を通しているらしい。

 会話の中で、ジェーンさんが投資で生計を立てていると分かった。「今日は海で遊んできました」「今日はカンガルーに会いました」「夕食は刺し身でした」など写真や動画付きで“リア充”っぷりを伝えてくる。

 筆者はというと「いいですね!」「うらやましいです!」「おいしそうです!」と賛美の返信を送りまくった。なにせ海外セレブからDMが届いたのだ。機嫌を損ねてはせっかくの機会(?)が失われてしまう。

 やりとりは仕事が終わった夜に1〜2日おきで続いた。返信が遅くなった日には「仕事が忙しいのですか?」と心配してくれる優しい人だ。

 送られてくる日本語の文章は少し違和感があったが、ジェーンさんいわく翻訳ツールを使っているらしい。豪州在住なら日本語が苦手でも不思議はない。

photo 刺し身を食べたというメッセージ。偶然にも、その日は筆者も刺し身を食べていた(ぼかし加工は筆者による)

 たわいない会話を続けていたある日、ジェーンさんがおもむろに“話しかけてきた理由”を切り出した。

実は日本のウイルスがコントロールされているのを見てよかったです。私は日本に行くので、父を探しに行くつもりです。彼は大阪人です(注:原文ママ)

 ジェーンさんの父親が日本にいて、彼を探したいというのだ。話を聞くと、父親とはもう数十年も会っていないそうだ。

私は次第に父とのつながりを失った。 私の父は大阪出身で、両親は私だけの子供です。今、父を見つけることが母の唯一の願いです。母が生きている間にまた会い、家族に加わってほしいです(注:原文ママ)

 なんとドラマチックな話だろう。困っている人は助けなければならない。筆者は、自身が記者であることを伝え、できることは協力すると申し出た。ジェーンさんも「あなたの助けがあればとても助かる」と喜んだ。

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