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ここがヘンだよTeslaさん 至福の加速と間抜けなカーナビ走るガジェット「Tesla」に乗ってます(2/4 ページ)

» 2022年04月12日 08時00分 公開
[山崎潤一郎ITmedia]

加速がすごすぎて同乗者は地獄?

 あたりまえの回答ですが、同乗者が地獄を見るか天国を見るかはドライバーの運転しだいです。Model 3には、「スタンダード」と「チル」(chill)の2つの運転モードがあります。「スタンダード」で連続フル加速でもしようものなら、首が痛くなり2度と同乗してくれないかもしれません。それくらい凄まじい加速です。

photo 高速道路の料金所はModel 3の加速の歓びを堪能できる場所。ただ、一瞬にして制限速度に達してしまう

 一方、「チル」はその名の通り、少々雑なアクセルワークでも、相対的に不快感は少なくゆったりとした加速感が魅力です。とはいえ、アクセルを床まで踏み込むと2Lのスポーツセダン以上の加速力を発揮します。高速道路の料金所などで「チル」でフル加速を行なうと、スーッと運ばれていくような滑らかな感覚に適度な加速Gが加わり、至福の瞬間を味わうことができます。

photo 絶妙なアクセルワークにもリニアに反応してくれる。操っている感は、同クラスのエンジン車の比ではない(個人の感想です)

バッテリーは劣化するの?

 多くの人が気にするEVのバッテリー劣化問題です。筆者の記事に対するネットのコメントを読むと、ありがたいことに人のクルマであるにもかかわらず、劣化を心配してくれる人が一定数存在します。この人たちは、おそらく、少し古いEVのイメージを引きずっているのでしょう。

photo 自宅の200Vコンセントから充電中。200V/16A=約3kWといったゆっくり充電はバッテリーにも優しいという言説もある

 Model 3に限らず、昨今のEVは、秀逸なバッテリーの温度管理機能を装備し最適な状態を保つので、何らかのトラブルを除き、以前のような劣化を心配する必要はありません。Teslaでは、「8年または19万2000kmいずれか先に達するまで、 70%のバッテリー容量を保証」と規定しています。

 ただ、8年と70%は、あくまでも保証規定です。8年で70%になってしまうという意味ではありません。Teslaは「2020 インパクトレポート」において過去の実績データを示し、20万マイル(約32万km)走行後も約90%の容量を維持していると報告しています。

photo 2020 インパクトレポートには、企業としてのTeslaの今がわかる情報が満載

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