この記事は新野淳一氏のブログ「Publickey」に掲載された「DBMSの市場規模、DBaaSがオンプレミスに並ぶ。シェア1位はマイクロソフト、AWSがオラクルを抜いて2位に。ガートナーによる2021年の調査結果」(2022年4月18日掲載)を、ITmedia NEWS編集部で一部編集し、転載したものです。
調査会社の米Gartnerはデータベース管理システム(DBMS)市場における2021年の調査結果「DBMS Market Transformation 2021: The Big Picture」を明らかにしました。
DBMS市場は長らくオンプレミス向けのデータベース製品が市場の大半を占めていましたが、今回の調査によると2021年にはついにクラウド上でマネージドサービスとして提供されるデータベース、いわゆるDatabase as a Service(DBaaS、GartnerはdbPaaSと表記)がDBMS市場の49%を占めることとなり、市場規模においてDBaaSとオンプレミスはほぼ横並びとなりました。
2021年のDBMS市場全体の規模は約800億ドル(1ドル120円換算で9兆6000億円)。DBaaS市場の急成長により成長率は前年比22.3%と押し上げられています。
急成長しているDBaaS市場規模は、2022年にオンプレミス市場規模を上回ることは確実であると言えます。DBMSの主戦場がDBaaSへと切り替わることは誰の目にも明らかです。
DBaaS市場の急成長は、DBMSベンダの順位にもこれまでにない大きな変動を引き起こしました。
かつてトップのDBMSベンダーとしての米Oracleに次いで2位だった米Microsoftはじわじわとシェアを拡大し続け、2020年にわずか0.5%の僅差でOracleを抜いて1位に。その翌年、2021年には急拡大してきた米AWSが1位のMicrosoftに0.1%差まで迫って2位となり、Oracleは3位となりました。
DBMS市場におけるAWSの成長率はMicrosoftを上回っているように見えるため、2022年にはAWSがMicrosoftを抜いてDBMS市場において1位になる可能性が高いと思われます。
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