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79gの“掛けて使う”ディスプレイ 「Nreal Air」はPCの外部モニター代わりになり得るか?(3/5 ページ)

» 2022年04月21日 11時30分 公開
[山川晶之ITmedia]

あれ? 大画面なのか……?

 さて、PCの外部モニターとして実際に使ってみた印象だが、「慣れれば結構使える」といったところ。ディスプレイ自体はクリアに見える。輝度も結構上げられるため、晴天でもなんとか内容を判別できる。色は派手目に映るため、レタッチ作業にはあまり向かないかもしれないが、映像鑑賞にはもってこいだ。

晴れの日に外で使った時の見え方。夕方に入りかけていたため、真昼のギラギラした環境ではないものの、内容は判別できるレベルだった

 Nrealは、4m先に100インチのスクリーンと表現していたが、どちらかというと「80cm先に27インチモニターを置いている感覚」に近い。筆者は自宅で32インチの4Kモニターを使っているが、80cm先で見ている32インチよりも表示サイズが小さかったのだ。ただ、27インチでフルHDのモニターを見ていると考えると、解像度は適切だとも思った(欲を言えばWQHDぐらいあってもいいかもしれない)。

普段仕事で使う32インチモニター(下)とNreal Airの投影サイズ(上)。カメラで撮影したものなので厳密ではないが、おおよそ目で見えているサイズ感である

 構造上、ディスプレイが視界の上半分に固定されるため、下半分にノートPCのモニターを持ってきても被りにくい。上下デュアルモニター状態だ。キーボードの位置も目視できるので、タッチタイプしやすかった。ここらへんはARグラスを使うメリットだろう。

サングラスの上半分を占める形でディスプレイユニットが取り付けられている

 サムスンの「DeX」やファーウェイの「デスクトップモード」など、デスクトップ機能を搭載しているスマホなら、Bluetoothキーボードを用意するだけで、デスクトップ環境が出来上がる。ライトな作業環境を用意するという意味なら、ノートPC以外だとこの使い方も身軽かもしれない。

 手元にファーウェイのP20 Proがあったので、試しにつないでみたら見事デスクトップモードが起動。マウスはP20 Proの画面を使ったトラックパッドモードで代用でき、テキスト打ちには十分使えた。ただ、スクリーン解像度が極端に大きいまま変えられず、残念ながらフルHDの解像度を生かすことはできなかった。DeXが問題なく動くようであればかなり使える気がする。

ファーウェイのP20 Proと接続した様子。画面はトラックパッドとして使える。デスクトップモードが立ち上がったのは良いが、スクリーンが「デカデカ」で表示されてしまった

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