これまで見てきたオープンイノベーションの失敗の要因を裏返せば、オープンイノベーションを成功に導くためのベストプラクティスが見えてくる。まとまると次の内容だ。
ここまでは、北米ベンチャー企業との連携を例に、オープンイノベーションのベストプラクティスを探ってきた。7つのポイントは日本企業にとって大いに役に立つだろう。
最後に、日本企業同士のオープンイノベーションについて話して終わりにする。まず日本企業を3つのタイプに分ける。
ニューブリード予備軍は、世界に通用する技術を持っている一方で資金も人員も不足している。一方で既存の大企業は成長ビジョンを欠き停滞が続いている。両者が協業すれば、Win-Winの関係になれるだろう。
日本企業同士で協業するとき、一つだけ注意点を付け加えておく。大企業と国内ベンチャー企業が協業するとき、上からの目線で話を進めようとする傾向がある点だ。最近は日本国内でも世界に問える技術を開発しているベンチャー企業が増えてきた。大企業は対等の立場でオープンイノベーションを行ない、お互いの価値を高めあって新規事業の創出に努めていくべきだ。
今回の記事で提示した、オープンイノベーションのベストプラクティスを参考に、自社にはないノウハウをうまく取り入れて、再び日本企業の黄金期を迎えてほしいと心から願う。いまからでも決して遅くはない。ぜひ、前向きに検討して、その後にきちんと取り組みを進めてほしい。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR