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「ThinkPadが安すぎる」――Lenovo直販サイトで大幅値引き祭り 同社は“設定ミス”と説明、注文キャンセルへ

» 2022年06月18日 15時00分 公開
[山川晶之ITmedia]

 6月17日の深夜から翌朝にかけて、Twitterを中心にLenovoのノートPC「ThinkPad」がひそかに話題となった。レノボ・ジャパンの直販サイトでとあるクーポンを利用すると、本来20万円を超える定価のノートPCが5万円前後で買えることが分かったからだ。ただし、夜が明けて一転し、同社は注文をキャンセルすると主張している。

Twitterトレンドに「ThinkPad」がランクイン

 このクーポンは、同社がアフィリエイトプログラム参加者に配布したもの。併せて楽天のEC仲介サービス「楽天リーベイツ」を経由することで購入額の20%相当の楽天ポイントを付与するキャンペーンも開催されており、一部のユーザーで“お祭り状態”となっていた。18日午前には「ThinkPad」がTwitterの日本のトレンドに入った。

 クーポンの対象は、エントリーモデルの「ThinkPad E14 Gen3」と「ThinkPad E15 Gen3」。例えば、8コア16スレッドのRyzen 7 5700U、メモリ24GB、ストレージ512GB、IPSのフルHDパネル、指紋認証センサー、キーボードにバックライト搭載──といった構成でも5万1480円で買えてしまう。エントリーといえど定価は22万円の商品で、パフォーマンスは一級品。円安でPCの値上げが続く昨今では考えられない価格だ。

大幅値引きの対象となった「ThinkPad E14 Gen3」
構成と割引価格の例

 しかし18日朝になり、アフィリエイトプログラム参加者に対し、レノボ・ジャパン(差出人はアフィリエイト運営会社のバリューコマース)からクーポン利用停止に関する通知が届いた。メールの文面によると「クーポンの割引率の設定に誤りがあることが判明し、クーポンの利用を急きょ停止させていただきました」と説明。クーポンに関するアフィリエイト記事も削除するよう要請しており、該当クーポンを使ってすでに注文された商品についても、後日キャンセル処理するという。

アフィリエイトプログラム参加者に送られたメール(読者提供)

 該当のクーポンは6月17日午後7時30分ごろにアフィリエイトプログラム参加者に配布されており、文面には「76%のお値引き!アフィリエイト限定クーポン」と記載されていた。クーポン対象製品には「ThinkPad E14 Gen3 AMD」と「ThinkPad E15 Gen3 AMD」の名前がある。クーポン適用後の価格例も載っており、構成によってはThinkPad E14は3万8094円、E15は3万4205円で購入できることが示されていた。

アフィリエイトプログラム参加者向けにレノボ・ジャパンが配布したクーポンメール(読者提供)

 Twitterでは「短い夢だった」「皆ThinkPadを買った夢を見ていただけ、いいね?」「領収書来てるけど注文はどうなるの?」といったコメントが見られた。すでに「注文履歴から消えている」との報告も複数上がっている。

 普通はあり得ないようにも感じる割引率だが、レノボ・ジャパンは2020年6月にもE14/E15の旧モデルにあたる「ThinkPad E495」「ThinkPad E595」で大幅割引を実施したことがあった。当時は、今回とは別の座組での販売だったが、Ryzenの4コアプロセッサを積んだ新品のThinkPadを3万円台で販売していた(当時も楽天リーベイツで20%のポイントバックが併催されていた)。このため、E495/E595の再来と受け取ったユーザーが多かったとみられる。

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