Innovative Tech
ウイスキーの中に浮かぶ食べられるタグ スマホで読み取り偽物か判別 医薬品などにも応用可
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このコーナーでは、テクノロジーの最新研究を紹介するWebメディア「Seamless」を主宰する山下裕毅氏が執筆。新規性の高い科学論文を山下氏がピックアップし、解説する。
米パデュー大学、韓国の金烏工科大学校、韓国のNational Institute of Agricultural Sciencesの研究チームが開発した「Edible Matrix Code with Photogenic Silk Proteins」は、ウイスキーが偽物かどうかを明らかにするQRコード付きの食用タグだ。
ウイスキーの中に入れて使用し、タグをスマートフォンで読み取るだけで、その飲み物が本物かどうか確認できる。また医薬品にも貼り付けることができ、偽造防止や摂取/投与時認証のためにも使用できる。
アルコールの蒸留酒は偽造が容易で、ウイスキーの偽物が出回っている。医薬品の偽造も存在し、場合によっては人の命を奪った例もあるくらい社会問題化している。今回はこのようなウイスキーや医薬品の偽造を防止するための解決策として、アルコールの中に入れられ、食べられるタグを開発した。
このタグは、全てタンパク質(シルクフィブロイン、蛍光タンパク質)で構成される。タグにはバーコードや二次元コードに相当するマトリックスコードが埋め込まれている。製造には、特殊な蚕から採取した蛍光性の繭を加工してバイオポリマーを作り、それをさまざまなパターンに形成して情報を暗号化している。タグは肉眼で見えない。
タグはアルコール濃度の高い液体溶液に耐えることができる一方で、消化器官内のタンパク質分解酵素によって容易に変性・分解されるため、ウイスキーや医薬品と一緒に飲んでも問題ない。ウイスキーの味にも影響を与えないという。
タグはウイスキーの瓶の中に入れたり、医薬品の錠剤に貼り付けたりして添付する。ユーザーは専用のスマートフォンアプリを使ってスキャンすることで、対象のウイスキーや医薬品を飲む直前に偽物かどうかを識別できる。
ウイスキーだと、Webページへのハイパーリンクを開いて、製品データ(例:種類、成分、アルコール濃度、注意事項)、製造詳細(例:場所、日付、シリアル番号)、流通経路(例:国、代理店、卸売業者)など、本物の製品情報を確認できる。
医薬品だと、製品データ(例:投与強度、投与回数、注意事項、有効期限)、製造詳細(例:場所、日付、バッチ、ロット番号)、流通経路(例:国、販売店、卸売業者)などの本物の情報を確認できる。
Source and Image Credits: Jung Woo Leem, Hee-Jae Jeon, Yuhyun Ji, Sang Mok Park, Yunsang Kwak, Jongwoo Park, Kee-Young Kim, Seong-Wan Kim, and Young L. Kim ACS Central Science 2022 8 (5), 513-526 DOI: 10.1021/acscentsci.1c01233
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