ITmedia NEWS > 企業・業界動向 >

Meta、テスト中のデジタルウォレット「Novi」を終了へ

» 2022年07月04日 09時20分 公開
[ITmedia]

 米Metaは7月1日(現地時間)、2020年に立ち上げたデジタルウォレット「Novi」のプロジェクトを9月1日に終了すると発表した。

 novi Novi終了の告知

 同社は昨年10月から、米Coinbaseとの提携でNoviのパイロットプログラムを米国とグアテマラで提供している。Metaはプログラムの参加者に対し、9月1日までにNoviアカウントの残高を引き出すよう告知した。デジタル資金は現金として引き出すことも可能だ。

 Metaは当初、暗号通貨USDPを送受信するウォレットとしてNoviを立ち上げた。同社は、将来的にはNoviで同社主導の協会Diem Associationによる暗号通貨「Diem」(旧「Libra」)も扱えるようにする計画だった。

 だが、Diemは規制当局からの監視や、プロジェクトリーダーのデビッド・マーカス氏の退社などで難航し、Diem Associationは1月末にその資産を米Silvergate Capitalに売却し、解散した。

 Noviは終了するが、Metaはデジタルウォレットや暗号通貨から撤退するわけではない。マーク・ザッカーバーグCEOは先月、プラットフォーム上での支払い機能「Facebook Pay」を「Meta Pay」に改称し、将来的には「メタバースのウォレット」にしていくと発表した。

 同氏はMeta Payを、メタバース上で所有する「仮想の衣服、アート、動画、音楽、バーチャルイベントなど、作成したり購入したりしたあらゆる種類のデジタルアイテム」の所有権を示すウォレットにすると語った。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.