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Google“5万円台スマホ”の実力とは 「Pixel 6a」と「Pixel 6」でカメラ対決(3/3 ページ)

» 2022年07月22日 13時30分 公開
[山川晶之ITmedia]
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カメラ以外で気になる点も・・・・・・

 廉価版なりのスペック差もある。大きなところでは、メモリ容量が6GBに抑えられている点だ。ミドルクラスのスマホでは平均的な容量のため、基本的な使い方で困ることはほぼないだろうが、重めのアプリやゲームをプレイするのであれば、8/12GBのメモリを搭載するPixel 6/6 Proをオススメする。

 6aのディスプレイも、上位モデルみたく90Hzや120Hzのハイリフレッシュレートには対応していないため、操作のヌルヌル感を体感しづらい。レスポンス自体はサクサクで十分だが、同価格帯のミドルクラスでも90〜120Hzのパネルを採用している機種もあるため、次期モデルでアップデートが入るとうれしい。

 ワイヤレス充電/リバースワイヤレス充電に対応しないのも、気になる人はいるだろう。これは歴代のaシリーズ共通の仕様で、ワイヤレス充電をよく使うユーザーからすると、メインスマホとして使いづらい大きな要因だったりする。その他、5a (5G)にはあったイヤフォン端子もなくなっている。

 ディスプレイに内蔵された指紋認証センサーも気になる部分だ。実は、Pixel 6シリーズの指紋認証センサーには少し難があり、検知精度があまり良くないことが知られている。過去には対策アップデートも配布している。Pixel 6aの指紋センサーは6より改善しているものの、正直なところ、まだ他社と比べてロック解除がワンテンポ遅い。使用時は何も貼らずにテストしたが、保護フィルムを貼ると検知精度が下がる可能性もある。ここは継続してアップデートの配布をお願いしたい。

円安時代の救世主か

 細かく気になる点はあるものの、夜の動画撮影以外は写真のクオリティも高く、全体的によくまとめられている。何よりも一番の特徴は価格設定だ。米国では449ドルで国内価格は5万3900円。米国と同じ税別で計算すると4万9000円のため、1ドル約109円で為替レートが設定されている。1ドル140円が見えている中「Google正気か・・・・・・?」と疑ってしまう値付けだ。参考までに、第3世代iPhone SEの64GBモデルは、米国では429ドルのところ、日本では6万2800円で販売している。

Pixel 6aだけでなく、6シリーズ全体が現在の為替レートから考えるとかなり懐に優しい価格設定になっている。しかも、Pixel 6 Proはセール中で10万円を切る

 記録的な円安はスマートフォンの買い方に大きく影響を与えるだろう。ハイエンド端末からミドルクラス端末に乗り換えたり、iPhoneを使っていたユーザーがAndroidに移行する機会も増えてくるかもしれない。Pixel 6も今のレートで見れば割安(Pixel 6 Proに至ってはセールで10万円を切っている)のため、価格差2万円をどう捉えるか次第だが、上位機種と同じチップを搭載して5万円台を実現したPixel 6aは円安時代の"スマホ難民”を救う可能性を秘めている。

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