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小さくて軽くてかわいいキヤノン「EOS R10」が“Kiss”にならなかった理由 AFや連写は本格派荻窪圭のデジカメレビュープラス(2/4 ページ)

» 2022年07月28日 18時23分 公開
[荻窪圭ITmedia]

 電子ダイヤルがグリップ部と上面の2つが用意されているし、ファインダーの右にはAF用のスティック(マルチコントローラー)もある。

背面から。ファインダーの右にはマルチコントローラーはあるし、ボタン類も必要な分はそろってる

 上面から見ると、EOS R7よりR6にそっくりなのが面白いところ。もちろんボディサイズも違うし、電源スイッチの位置も違う(R10の方が右手だけで基本操作ができて便利)けど、操作感としてはR6に合わせたんだろか。

上面から。前後に電子ダイヤルがあるし、撮影モードにはFvもある。右手親指の位置に電源スイッチがあるのは使いやすくてよい
参考:EOS R6の上面。EOS R10のボタンやダイヤルの構成はR6と同じなのが分かる(さすがに背面は異なるけど)

 撮影モードダイヤルを見るとCポジションの代わりにシーンやエフェクトがはいってて、R10の方がエントリー向けなんだけど、FVモードというEOS Rならではのちょっと上級者向け撮影モードもあり、ターゲットは幅広いのだ。

スペシャルシーンモードでは、美肌をかけたり手持ち夜景したりと幅広いバリエーションの撮影を楽しめる

 では使ってみるとしよう。

 ファインダーはR7に比べると一回り小さく感じる。OLEDパネルのスペックは同じ0.39型で約236万ドットなので光学系の違いだろう。

 シャッターはメカ・電子先幕・電子シャッターを選べ、メカシャッターは1/4000秒、電子シャッターは1/16000秒が最高速だ。

 電子シャッター時の歪みは最新のハイエンド機に比べると大きいけれども、被写体によってはという感じ。

 一見、エントリーモデルながら連写はメカシャッター時で最高秒15コマ、電子シャッター時は約23コマとなる。メカシャッター時のシャッター音はちょっとおもちゃっぽい軽いんだけれども、それからは想像できない速度だ。

 AFも上位のEOS Rシリーズゆずり。

 上位モデルほどのレスポンスはないが、追尾AFもけっこう賢くて外すことが少ないし(ないとはいわない)、ファインダーの右にあるスティックが使いやすい位置にあって一点AFにしてぐりぐりと動かすのも快適だ。

 被写体検出は人物優先の他、動物(犬や猫や鳥)優先、乗り物優先(モータースポーツ系)から選択できる。

被写体検出では人物優先、動物優先、乗り物優先から選ぶことができる
オートモードで撮影。雨の中でやや逆光。レンズはキットレンズの「RF-S 18-50mm F4.5-6.3 IS STM」(18-50mm 27mm 1/125秒 F5.0 ISO200)
絞り優先モードでうちの猫。暗めの室内だったけど、ちゃんと瞳を検出してくれた。ISO6400まで上がったが画質は上々(18-50mm 45mm 1/40秒 F6.3 +1/3 ISO400)

 猫の写真はあまり明るくない室内で撮ったため、ISO感度は6400まで上がっているが、このくらいなら問題なさそうだ。

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