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小さくて軽くてかわいいキヤノン「EOS R10」が“Kiss”にならなかった理由 AFや連写は本格派荻窪圭のデジカメレビュープラス(4/4 ページ)

» 2022年07月28日 18時23分 公開
[荻窪圭ITmedia]
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 そこでおすすめしたいのが「RF 16mm F2.8 STM」。

 EOS R10に装着すると25mm相当とほどよい広角になるし、何よりけっこう似合う。

EOS R10の軽量ボディに薄くてコンパクトな16mm F2.8が似合う
広角でポートレート。さっと撮りたいときにスナップできるのがいい。ほどよい広角感が出る(16mm 1/60秒 F2.8 ISO125)
F8まで絞ってローアングルの風景スナップを狙ってみた(16mm 1/320秒 F8 ISO100)

 今回、新たに「RF 24mm F1.8 MACRO IS STM」が発表され、16mm、24mm、35mm、50mm、85mmとEOS R7/10に似合うRFレンズがそろってきたのも朗報だ。

 EOS R10はボディ内手ブレ補正を持たないので慣れないと手ブレしやすいが、初代EOS RとRPが手ブレ補正なしだったこともあるのか手ブレ補正機構を内蔵するレンズが多い(上記の5本では、16mm以外は手ブレ補正対応している)のも朗報だ。

 今回は標準レンズとして使え、ハーフマクロ撮影もできる「RF 35mm F1.8 MACRO IS STM」を組み合わせてみた。

標準レンズ代わりに35mm判換算で56mmになる35mm F1.8を付けてみた。ハーフマクロ撮影もできる便利なレンズだ
奉納されている招き猫を。ちなみに動物優先AFで瞳にフォーカスがきた。ほどよくボカすためにF2.8で(35mm 1/2500秒 F2.8 +2/3 ISO100)

 マクロレンズなので小さな「さぎ草」(サギが飛んでいる姿に似てることからその名が)の花もしっかり。

すごく小さな花なのだけど、ぎりぎりまで寄って狙ってみた(35mm 1/80秒 F5.6 -2/3 ISO500)

 なお動画は4Kの30fpsまで(4K UHDクロップを使えば60fpsにも)対応している。

動画は4Kの30fpsまで対応している

 バッテリーとメディア(SDXCカード)はグリップの底に。

 バッテリーの持ちは「省電力優先」の場合、ファインダー撮影時で約260枚、モニター撮影時で約430枚とそれほど多くはないが、バッテリーサイズや携帯性を考えるとこのくらいだろう。

グリップの下にバッテリーとSDカードスロットがある

 ボディ内手ブレ補正はないし(だから手ブレ補正はそれほど強力じゃない)ボディの質感も高くはないものの、その分小さくて軽くて廉価なので、EOS R版Kissと思ってもOkな入門向けミラーレス一眼だし、その携帯性を生かしてスナップ機として楽しむのも良さげ、という結論に達した。

 同時に発表されたEOS R7とは兄弟機のようでも性格がけっこう違うので自分に合った方を選ぶのが大事だなと思う。

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