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値上げはiPhoneだけじゃない 8月から価格が変わるハードウェアまとめ

» 2022年07月29日 13時16分 公開
[吉川大貴ITmedia]

 続く円安や物流コストの高騰の影響を受け、5月以降、飲食料品などさまざまな商品が値上げになっている。価格変更の波はハードウェアにも押し寄せてきており、6月には米Appleが日本におけるMacBook Airの販売価格を値上げ。7月にはiPhoneやiPadも値上げし、大手キャリアも追随した。

 8月1日には、さらに多くの企業が商品を値上げする予定だ。本記事では、同日からハードウェアの価格を変更する3社の情報をまとめる。

VRヘッドセット「Meta Quest」値上げに

 米Metaは、スタンドアロンVRヘッドセット「Meta Quest 2」を値上げする。これまで3万7180円だった128GBモデルは5万9400円に、256GBモデルは4万9280円から7万4400円に価格を変更する。米国でも同様で、299ドルだった128GBモデルは399ドルに、399ドルだった256GBモデルは499ドルになる。

 具体的な額は明かしていないが、周辺機器の価格も改定するという。同社は値上げの背景について「長期的な投資を続け、業界最高レベルのハードウェア、アクション満載のゲーム、そして真の次世代デバイス開発に向けた最先端の研究によって、VR業界をさらに前進させ続けるため」などと説明している。

参考記事:「Meta Quest 2」、8月1日から2万円以上の値上げ

Xiaomiはタブレット端末など値上げ

 Xiaomi Japanは、タブレット端末、ワイヤレスイヤフォン、スマートウォッチなど6製品を値上げする。例えばこれまで4万3780円だったタブレット端末「Xiaomi Pad 5」の128GBモデルは5万9800円に、5万4780円だった256GBのモデルは6万4800円になる。

photo Xiaomi Japanが値上げする商品一覧

 同社は値上げの背景について「サプライチェーンにおけるコスト高騰や日本円の為替レートの影響など、経済状況の変化が主な要因」などと説明している。

参考記事:シャオミ、タブレットなどを値上げ 8月1日から 「コスト高騰や日本円の為替レートの影響で」

パナソニックは家電を値上げ

 パナソニックは、家電製品を現行価格から3〜23%程度値上げする。対象は冷蔵庫、炊飯器、電子レンジ、オーディオ機器など計74機種。

photo パナソニックが値上げする商品一覧

 理由については「原材料価格の上昇が続き、加えて半導体を始めとする部材の供給窮迫による調達費用の増加、社会的情勢による為替の変動など、内部努力だけではその影響を吸収しきれない状況となった」という。9月以降の値上げを見込んでいる商品もあるといい、順次対象商品を公開する予定。

参考記事:パナソニック、家電を最大23%値上げ 8月から

物価上昇で社員に手当を出す企業も

 続く物価上昇を受け、企業の中には「従業員が安心して生活できるようにする」といった理由で、社員に特別手当を支給するところも出てきている。例えばサイボウズは、社員の就業時間に応じ、6〜15万円を支払う「インフレ特別手当」の支給を発表。ノジマは「物価上昇応援手当」として社員に毎月1万円の手当を支払うと発表している。

 値上げの背景にある円安や不安定な国際情勢などがいつまで続くかは定かでない。ただ、一連の動向が企業にとって無視できない要素になっているのは間違いない。今後の対応を考える上でも、状況がどう変化していくか、注視しておく必要がありそうだ。

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