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速さは正義、「被写体検出AF」を搭載した富士フイルム「X-H2S」の気持ち良さ荻窪圭のデジカメレビュープラス(4/5 ページ)

» 2022年08月17日 18時52分 公開
[荻窪圭ITmedia]

 でも分厚くはなった。放熱の関係もあるらしいが、握ってると右手がちょっと疲れる(これは手の大きさによって感想は違うだろうけど)。X-T4と比べるとよく分かる。

左下がX-T4、右上がX-H2S。幅は変わらないが、厚みがあること、そして操作系が全然違うってことが分かる

 それ以上に異なるのが操作系だ。

 X-T4やX-H1は撮影モードダイヤルは持たず、ISO感度とシャッタースピードダイヤルが独立しており、それぞれの項目をダイレクトにダイヤル操作するタイプだった。クセはあるけど分かっちゃうと使いやすい。

 X-H2Sは一般的なカメラ(あるいは同社のX-S10)と同様、撮影モードダイヤル+電子ダイヤルという操作系になったのだ。

 X-T系やX-Pro系が好きな人には残念だが、まあこっちの方がポピュラーで多くの人が慣れた操作系だ。電子ダイヤルは前後にある。

 X-H1の特徴だったサブディスプレイは健在。ここの表示内容はカスタマイズ可能だ。

大きなサブディスプレイには撮影情報が細かく表示できる他、内容のカスタマイズもできる

 趣味性が高いX-Tシリーズに対して実用性重視のX-Hシリーズというすみ分けが明白になったのかもしれないし、X-H2Sは動画撮影にも力を入れており、スチル撮影に特化した前モデルの操作系は採用されなかったのかもしれない。

 ちなみに、カスタム設定がC1からC7まであるのはすごい。これだけあると、何番に何を設定したか忘れそうだ。

真上から。左肩の撮影モードダイヤルを見るとC1からC7までカスタム設定がある。右肩は大きなサブディスプレイがあるため、シンプル

 健在といえばX-H1で採用されたフェザータッチシャッター。これは軽いタッチですっと半押しにできて非常に使いやすい。

 続いて背面。

 フォーカスレバーはファインダーの右側におかれ、親指をさっともっていけて実に使いやすい。

背面から。ファインダーの右にあるフォーカスレバーの一葉使いやすい

 背面のモニターはバリアングル式。X-H1はチルト式だったがX-H2Sはバリアングルになった。まあこれは昨今の流れからして仕方がないところか。

バリアングルモニターを開くと、ボディに2つのネジ穴が

 注目はモニターを開いた後にある2つのネジ穴と右下の四角いカバー。実はここ、別売りの冷却ファンを装着できるのだ。

これが別売りの冷却ファン。長時間動画を撮影するとき、本体に熱がこもらないよう冷却するためのものだ

 動画撮影時の放熱対策である。それにより、4K/60pの設定で240分撮影可能(ただし縦位置バッテリーグリップ使用時、など条件は付く)という。

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