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“途切れにくいWeb会議”データ通信量制御で実現 NTTの技術「Mintent」適用

» 2022年08月31日 16時09分 公開
[ITmedia]

 NTTは8月30日、体感品質とデータ通信量を最適化する技術「Mintent」を確立したと発表した。NTTコムウェアのWeb会議サービスに組み込み、映像・音声の体感品質を保ちながらデータ通信量を最大63%低減できることを確認したという。

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 Mintentは、ユーザーがサービスに求める要件(インテント)がサービスごとに異なることに注目した技術。例えば、Web会議ユーザーなら途切れにくい会議を利用したい、映像配信のサービス提供者は利用者の視聴時間を長くしたいなどの要件があり、その要件に適したサービスの提供が重要になる。

 両社は今回、コロナ禍以降ニーズが高まっているWeb会議に着目。Web会議ユーザーの体感品質を予測し、適正品質に近づけながら、過剰なデータ通信量を流さないよう制御するMintentの技術を、NTTコムウェアの資料共有型のWeb会議サービスletariaに組み込んだ。

 従来技術では、ユーザーの端末が高速回線に接続すると、体感品質は高い一方でデータ通信量も多かったのに対し、Mintentでは、適正な品質でサービスを体感しながら、従来技術よりデータ通信量を最大で63%低減できたという。

 Mintentの省データ技術は、端末の電力消費量の低減にも役立つことが期待できるとみてその確認も進めていく計画。また、NTTコムウェアは2022年度中に、NTTのサーバリソース最適化技術もletariaに組み込み、システムの安定性とスケーラビリティを最適なリソース量で実現することを計画している他、映像配信サービスやコネクテッドカーなどへの適用も検討する。

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