飲食チェーン「焼肉きんぐ」などを運営する物語コーポレーション(愛知県豊橋市)は9月5日、顧客の個人情報14万3876件を誤って削除し、復旧できない状態だと発表した。サーバ移行時の確認不足によりデータを移行し損ね、そのまま古いサーバの契約期間が終了したという。削除した情報の漏えいは確認していない。
誤って削除した情報は、焼肉きんぐに加え「お好み焼き本舗」「焼肉かるびとはらみ」など計6ブランドのチェーン店に来店したことがある顧客の氏名、住所、電話番号、生年月日、性別、メールアドレス。いずれも、誕生日の顧客にサービスやキャンペーンを告知する目的で保存していたという。
物語コーポレーションが事態に気付いたのは8月5日。同社はこれまで、外部事業者が管理・運営するサーバに顧客の情報を保管していた。しかし契約期間の終了が迫ったことから、別の事業者が運営するサーバへ、6月末までにデータを移行した。
しかしここで見落としがあり、一部の情報を移行し損ねたまま、古いサーバの契約期限を迎えてしまった。8月5日になって事態に気付き、復旧を試みたものの、今回発表した件数の情報を復元できなかったことから発表に至ったという。
個人情報委員会への報告は完了済み。同社は今後、情報管理の体制を見直し、再発防止を図るとしている。
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