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中判でしか撮れない絵がそこにある、ハッセルブラッド「X2D 100C」を試した荻窪圭のデジカメレビュープラス(1/8 ページ)

» 2022年10月15日 08時00分 公開
[荻窪圭ITmedia]

 この連載では初となるハッセルブラッドである。

中判センサーなのでレンズは大きいが、ボディはけっこうコンパクトな「X2D 100C」

 ハッセルブラッドは創業者の名前。考えてみたら、カール・ツァイスもライカ(エルンスト・ライツ)も創業者の名前だ。

 ハッセルブラッドが誕生したのはスウェーデン。戦時中に軍用カメラを開発したのが始まりで、戦後はシンプルな中判のシステムカメラを開発。

 それを受け継ぐのが「907X」で、ハッセルブラッドといえばこのボディを思い出す人が多いかと思う。

ハッセルブラッドの907X。ボディにデジタルバッグのCFV II 50Cを装着したもの

 老舗の中判カメラブランドであるが、デジタルへの取り組みは早く、2016年には世界初の中判ミラーレス一眼「X1D」を発売した。

 35mmフルサイズより大きなセンサーを使った中判ミラーレス一眼といえば富士フイルムの「GFXシリーズ」が有名だが、ハッセルブラッドも同サイズのセンサーを搭載したカメラをいち早く投入していたのである。今回のX2Dはその最新モデルだ。

 今までレビューで取り上げなかったのはハッセルブラッドといえばコンシューマー向けというよりは業務向け、写真家向けのカメラという印象が強かったから。でも新製品の「X2D 100C」はひと味違う。

 1億画素センサーを搭載しながら、ボディ内手ブレ補正を持ち、AFも快適で、幅広く使えるカメラとなったのだ。

 手にしてみると、これが実に良いのである。

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