参加者が集まったところで、実際にSFプロトタイピングを進めていきます。東京地下ラボ事務局が中心になって、次のようなプログラムで進行しました。
まず「SFプロトタイピングで描き出す、下水道と都市の未来」をテーマに、私達の生活の在り方を未来視点で考えていきました。講師はSF作家の小野美由紀さんと、クリエイティブ集団「PARTY」のクリエイティブディレクターである伊藤直樹さん、WIRED Sci-Fiプロトタイピング研究所が務めました。
次にSFプロトタイピングの手法を用いて、未来視点の発想から事業アイデアを考える方法などを学び、未来の下水道に関するアイデアを考えていきました。講師はWIRED Sci-Fiプロトタイピング研究所と小野さんです。このワークショップは会議室で対面で実施しました。
そして下水道施設の見学を通じて、下水道の過去から現在までの役割を学びました。見学場所は旧三河島汚水処分場喞筒(ポンプ)場施設と、東京湾の第三台場、虹の下水道館の3カ所です。東京湾周辺のフィールドワークでは、専門家を招いて下水道との関係が深い自然環境や生態系を観察したといいます。
最後に参加者が作った作品の報告会です。オンライン形式で、各自がSFプロトタイピングを活用して創造した作品をプレゼンテーションして、作品の意図や想像する未来の世界をアピールしました。
学生たちが発表した作品は小説やイラスト、映像作品など個性豊かで多彩な想像力と表現力が光る計7作品がそろいました。作品は全てWebサイト上で公開しているので、誰でも閲覧できます。
そして成果報告会では、東京都下水道局とWIRED Sci-Fiプロトタイピング研究所、参加学生の投票の結果、海上都市の様子を描いた3Dアニメーション「Other Sides of The Float-2070年の海上都市と下水道-」がグランプリ作品に選ばれました。また小説「50年後の箱船(シェルター)のこどもたちへ」が審査員特別賞を受賞しました。
学生の作品の他に、コンテンツクリエイターの藤原麻里菜氏と堀道広氏、町田メロメ氏が特別参加しています。それぞれが下水道をユニークに表現した作品を制作しました。
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