グローバル市場で普及が進んでいるとしても、現在の日本市場において、スマートスピーカーやスマートホームに停滞感があるのは事実だ。スマートスピーカーは、話しかけるだけで家電やガジェットの操作ができるが、設定が難しかったり、電源のオンオフといった単機能しか操作できなかったりと、その利便性は一部のユーザーにしか伝わっていないのが現状だ。
そういった設定の煩雑さを解消し、スマートホームを普及させる鍵となるのが「センサー」だ。
例えば、玄関やトイレに入った瞬間に灯りが点く照明なら、赤外線を利用した「人感センサー」がLED電球や照明器具に内蔵されている。こういったセンサーをトリガーにした家電、ガジェットの自動動作こそが本当のスマートホームの姿だといえる。スマートスピーカーも「マイク」と「音声認識」をトリガーにしたセンサーの1つだ。
これらセンサーを動作のトリガーにした家電は、一部ながらすでに実用化され、販売されている。例えばソフトバンクグループのプラススタイルが発売している「睡眠チェッカー」はベルト状になっており、シーツの下の胸部辺りに敷いて利用することで、眠りの状態を検知できる。
眠りの状態を検知しながら、指定した時間帯の中で眠りの浅いときにカーテンを開ける(連動可能な「スマートカーテン」が別途必要)、といった使い方ができるのだ。これは眠りの浅さをトリガーにした自動動作といえる。
また、日立の冷蔵庫「スマートストッカー」は棚に重量センサーを搭載。棚が事前に指定した重量よりも軽くなると、スマホアプリに通知を送ったり、指定食材を自動で再注文できる(1回目は手動で注文が必要)。
自動注文できる食材は、お茶や野菜ジュース、炭酸水など、常備しておきたい約100種類から選択でき、在庫を気にせずに済む。これも重量センサーをトリガーにしたスマート機能だ。
このほか、設定温度を上回る・下回ると、冷暖房をオン・オフできるエアコンなども登場している。
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