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スマホ高騰 これから日本は「修理して長く使う」が主流になる?小寺信良のIT大作戦(1/3 ページ)

» 2022年12月10日 11時30分 公開
[小寺信良ITmedia]

 スマートフォンの価格も、ハイエンドモデルの10万円オーバーは珍しくなくなった。「iPhone 14 Pro」の約15万円は、昨今の傾向からすれば、わからなくもない。だが、いわゆる“並”モデルである「iPhone 14」の約12万円は、ちょっと待って、と腰が引ける。

 下の娘のスマホが5年目を迎え、そろそろ限界ということでiPhone 14 Proをねだられたが、ごめんちょっと無理、ということで、iPhone 14で「妥協」してもらった。とはいえ、延長保証などを入れたら、14万円以上である。子供へのプレゼント(?)としては、破格の値段だ。

 営業や打ち合わせなどで外に出る機会の多い社会人なら、スマートフォンは社会活動を営む際の最重要ツールであり、使用頻度からしても10数万円のデバイスを2年ぐらいでどんどん買い換えて行くというのはわかる。だが日中のほとんどを学校で過ごす子供たちや、社内勤務、在宅ワークがメインの人達にとって、スマートフォンはそれほど利用時間が長いわけではない。

 筆者は2年ごとに買い換えれば残額の支払いが不要となる「au アップグレードプログラムEX」で、「iPhone 12 mini」を購入した。先日その2年が経過するので、買い換えを促す連絡が来たのだが、見送る事にした。

 2年前には、スマホなんてバンバン買い換えるだろと思っていたわけだが、よくよく考えると、これ永遠に2年ごとに機種変していくのかと。そもそも今のスマートフォン、2年で買い換えて正解と感じられるほど、進化するのか。

 どこかで2年ごと買い換えの終わりが来るのだとしたら、最後には全額支払いとなる。このままiPhoneの値上がりが続くなら、最後はものすごく高いモデルを全額支払いすることになるのではないか。それだったら、本体価格が安いモデルのうちにこのプランを終わらせた方がいいのではないか。

 「スマホはバンバン買い換えるのが正解」は、もう違ってきているのではないか。

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