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毎月、何らかの災害が起きていた──22年振り返りとこれからの備えデジタル防災を始めよう(1/3 ページ)

» 2022年12月30日 10時00分 公開
[戸津弘貴ITmedia]

 2022年は防災面においても激動の年だった。今年1年間の災害とその影響について、記事で振り返りながら、今われわれにできる対策について提案したい。

毎月、何らかの災害が起きていた

 1月は各地で積雪があり交通機関の麻痺も起こった。15日にはオーストラリアの東に位置する島国、トンガの沖で大規模な海底火山の噴火が起こり、日本でも太平洋側全域に津波注意報・警報を発出した。神奈川県では緊急速報メールの誤配信も問題になった。さらに日向灘でM6.6の地震が発生、大分県、宮崎県で最大深度5強の揺れが起きた。

トンガ沖の海底火山噴火により日本でも津波注意報・警報が出た

 ロシアがウクライナ侵攻を始め世界を震撼させた2月。当初は短期間でウクライナが制圧されると思われたが、ウクライナ軍の必死の抵抗にロシア軍は苦戦。その状況を見て世界中からウクライナへ支援が寄せられている。一方の日本では御嶽山と阿蘇山で噴火警戒レベルの引き上げが行われるなど火山活動への警戒が高まった。

2月、ウクライナの首都キーウのライブカメラを世界中の人が見守った(EarthCam Live: Kyiv, Ukraine)

 3月16日には福島県沖でM7.4の地震が発生し、宮城、福島で最大震度6強を観測。東北新幹線が脱線し復旧に1カ月近くを要した。東京電力管内では6基の火力発電所が停止し、政府が節電を呼びかける事態に。一方、宮崎県では旭化成グループの工場で爆発事故もあった。

3月22日の東電「でんき予報」は電気使用量が100%を突破した(100%を超えているのは需要に応じて供給力を増やしているものの、供給予測値の更新が追い付いていないため)

 4月は福島県が震源のM4.5の地震が発生。茨城県で最大震度5弱の揺れが観測された。北海道知床半島沖では観光船が沈没し、20人が亡くなっている。

 5月は茨城県南部を震源とするM4.8の地震が5日に発生。茨城県や栃木県、群馬県で、最大震度4の揺れを観測した。13日には横浜市青葉区などで広域な停電が発生。翌14日未明まで7時間にわたり最大で約6万9000軒に影響があった。28日には沖縄県宮古島地方で猛烈な雨と突風が発生。道路冠水やトレーラーハウスの被害などがあった。

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