積層型センサーのiPhone 14 ProとOM-1はやはり優秀で、意外にα7RVの歪みは大きい。α7RVの歪みが大きいのは画素数が多いのも関係してるだろう。ほんとはα1やZ 9などでもやってみたいのだが、条件を合わせるための方法を統一したのが最近のことなのでご勘弁を。
Z 9のように読み出し速度を十分高速にしたことでメカシャッターを廃するという大胆な設計に出たカメラもあるが、それは例外だ。
当然、電子シャッターなんて使わない、連写なんて秒10コマあれば十分、という人、歪みよりも高画素による画質が重要という人もいるわけだが、デジタルカメラが電子シャッターをより活用する方向に進化していくのは間違いないわけで、この辺も注目していきたいのだ。個人的には、積層型センサーのコストが下がり、ミドルクラスのカメラにも採用される時代が来てほしい。
ディープラーニングなんてカメラの世界ではまったく縁遠かった単語や概念が出てくる昨今だけど、要するに、最新のAI的手法を駆使して「AFが賢くなる」技術と思っていい。
それが被写体自動検出AFなわけだ。
人体の検出や顔検出、瞳検出までは数年前に出そろい、その後、動物検出、鳥検出と来て、Z 9に至ってはさらに、車・バイク・自転車・列車・飛行機と全9種類である。
2022年は富士フイルムのXシリーズもOMDSのOM-1も被写体自動検出AFを搭載してミラーレス一眼をラインアップする全社が対応することになった。
最新モデルでいうと、ソニーのα7RVは昆虫の検出にも対応している。富士フイルムのX-H2Sもファームアップによって昆虫とドローンの検出に対応した。
でも、いちいち撮りたい被写体を設定しなきゃいけないのはめんどくさいよね。
というわけで「自動被写体自動検出」……なにいってんだか分かんないけど、検出対象を指定しなくてもOkってカメラも出てきた。
最初はたぶんニコン。Z 9で「被写体検出設定」に人物・動物・乗り物に加えて「オート」が用意された。
続いてキヤノン。EOS R6 IIで同じく「オート」で自動認識してくれる。
オートにしておけばファインダーを覗いたとき、そこに被写体になるものがあれば自動的に合わせにいくのは感動的だ。
ただ、認識対象が広くなればなるほど撮りたい被写体を100%捕まえるのは不可能になるので、オートで捉えた被写体が意図と違っていたとき、簡単な操作で(スティックを倒すとか)瞬時に次の候補に移れる仕組みは必要になるだろう。全自動認識になったけど「間違ったらごめんね」では現場で使えないからね。
でもAFが賢く速くなるのはいいことで、こなれてくれば使い勝手はぐんと上がる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR