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KADOKAWA、ゲーム事業の利益が前年比2133%に爆増 エルデンリングの大ヒットで

» 2023年02月03日 12時00分 公開
[ITmedia]

 KADOKAWAが2月2日に発表した2023年3月期第3四半期連結業績(22年4〜12月)は、売上高が1897億2700万円(前年同期比20.4%増)、営業利益が194億2900万円(同51.7%増)という大幅増収増益になった。特にゲーム事業が躍進し、営業利益が前年の約22倍まで膨れ上がった。

photo 2023年3月期第3四半期連結実績

 分野別でも全領域で増収を達成。一方で出版、映像、Webサービスでは最大24.7%の減益となった。

 ゲーム分野は売上高が234億1600万円で前年同期の76億4200万円から206.4%増。営業利益は90億7100万円で前年同期比2133%の増益だった。

 大幅増の要因としては、フロム・ソフトウェアが22年2月に発売したゲーム「ELDEN RING」が世界的に大ヒットしたことが挙げられる。また前年同期において、コロナ禍需要や大型作品リリースなどが落ち着き大幅減収・減益があったことも今回の大幅増益の要因としている。

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 通期見通しも売上高を183億円から283億円に、営業利益を40億5000万円から104億円に大きく上方修正した。今後も、人材投入によりIP創出力を強化し、大型タイトルの開発や自社作品の範囲拡大、メディアミックスなどに取り組む。

 出版分野では電子書籍の売上高が11.0%増加するなど堅調に成長したものの、人材や紙書籍の資材費、物流費、投資などのコスト増で大幅減益になった。映像分野では第2四半期に一部実写作品が評価減となったのが響いた。

 Webサービス分野ではニコニコ関連事業の「超会議」「超パーティー」を大規模開催したことでコストが増加したのが減益の要因としている。 

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