イーロン・マスク氏による買収以降、Twitterをめぐる混乱が続いている。2月2日には、APIの無料提供を1週間後に終了すると発表。同時期に、著名人を含む多数のアカウントが一斉に凍結される“凍結祭り”が起きた。
Twitterの先行きを不安視したユーザーの熱視線を浴びているのが、国産SNS「mixi」だ。約20年前に始まり、Twitterが市場を席巻する2010年ごろまで日本一のSNSだったmixi。最近、Twitterに何かあるたびに話題に上り、トレンドワードの常連になっている。
Twitterの動向は、mixiのユーザー数に影響を与えているのだろうか。
運営元のMIXIに聞いたところ、「mixiを話題にしていただいている日は、普段の3倍を超える新規会員登録がある」という。さらに、TwitterがAPIの有料化を発表した2月2日の週には、新規登録会員数が通常の8倍超に上る日もあったという。新規登録だけでなく、既存ユーザーによる再ログインも増えているそうだ。
mixiは、ブログのような「mixi日記」機能をメインに、つぶやきを投稿したり、DMを送ったり、趣味が同じ人同士のコミュニティーで情報交換したりできるSNSだ。自分のページへの訪問者が分かる「足あと」機能も大きな特徴だ。
04年3月、完全招待制のSNSとしてサービスイン。当初はPC向けだったが、同9月に携帯電話(ガラケー)に対応した。日本でTwitterが流行し始める10年ごろまで、日本のSNSのトップを走っていた。
mixiが思い出深いのは、当時10代後半〜20代前半だった、現在30代後半〜40代が中心だろう。中には、mixiといえば「黒歴史」であり振り返りたくない、と話す人もいる。若さ故の過剰な自意識を日記に書き残してしまっていがちだからだ。
一方で、かつてのmixiを知らないZ世代には新鮮に映っているようだ。バイドゥが1月18日に発表した、10〜24歳367人に聞いた「次世代SNS TOP10」の5位にmixiがランクイン。「よく聞く」などのコメントが寄せられており、mixiの名前をよく見るようになり、気になっている若年層もいるようだ。
ブーム当時、ユーザーのアクティブ率の高さが売りだったmixiだが、現在も利用している人のアクセス頻度は高い。
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