まず値上げ前の1月時点の料金です。電力会社が「標準的なご家庭」としている「従量電灯B」プランの30A、月間使用量260kWh、口座振替割引きありという条件で比較します。すると東京電力は9126円、九州電力は7561円でした。既に約17%、2割近い差があります。
1月時点で電気料金単価に差はほとんどありません。差がついた理由は、電気代に含まれる「燃料費等調整額」が東電は5.13円/kWhなのに対し、九電は1.94円/kWhとなっているためです。九電は稼働している原子力発電所があり、高騰しているLNG(液化天然ガス)など火力発電の燃料を使う量が少ないためとみられます。
では東電の値上げ後はどうなるのでしょう。あくまでも目安ですが、同条件で比較すると九電は7561円で、東電は1万1737円でした。約36%、3〜4割の差がつきました(燃料費等調整額はそれぞれ1月の数字)。
さらに東電の場合、今回の値上げ幅はあくまでも停止中の原子力発電所が夏に再稼働する前提で決めています。仮に再稼働できなければ再度値上げを申請する可能性もありますし、そもそも世界的な燃料の高騰は収まる見通しが立っていません。今年はこれまで以上に節電に気をつけることになりそうです。
節電に関するテクノロジーとテクニックをデータを添えて紹介する連載。クイズ形式になったり、内容がアナログになったりもします。
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