2つ目に紹介するのは、自分の顔を有名なアート作品風に加工したうえで、実際の顔の動きや表情に合わせて動かせるARフィルター「Art Filter」だ。
使い方はArt Transferと同様で、顔を写した状態で適用するフィルターを指定すればいい。ジョージ・ベンジャミン・ルークス「ピエロ」を選んだところ、その出来栄えに驚いた。作品そのままのピエロの顔なのに、こちらの動きに合わせてピエロも顔の向きを変える。しかも、口の開き方やまばたきまで、同じようになる。
他のフィルターでも遊んでみよう。別の記事で紹介した、ふくよかなスタイルに描く作風が特徴のフェルナンド・ボテロの「La primera dama」風にうまく加工された。
そして、やっぱり試したいのがムンクの「叫び」。こちらも成功だ。ただし、口が最初から開いた絵だったせいか、どうしても口を閉じることができなかった。
銅像はどうだろう。「自由の女神」が表情豊かになって楽しめる。他にも、自分の顔を残した状態で加工できるフィルターもあるのでいろいろ試してほしい。
Art TransferとArt Filterは、ユーザーが芸術に親しめるようGoogleが開発したアプリサービスだ。単純に楽しむだけでもいいし、芸術作品と出会うきっかけにしてもいい。
Art Transferには、加工済み画像をSNSのプロフィール画像に使う、という実用性もある。Art Filterの表情をリアルタイムに反映させられる機能は、Web会議のアバターに応用できるといいかもしれない。
実際、Art Filterに似た機能を提供しているサービスもある。例えば、Web会議サービス「Zoom」では、ジェスチャーを反映可能な動物アバターになって会議に出られる機能を提供している。さらに似顔絵風アバター機能を2023年1月に追加した。
このようにGoogle Arts & Cultureでは、単に楽しめるだけでなく、実用的な技術が見つかる。それはExperiments with Googleも同じで、何かに行き詰まったときには、のぞいてみると良いアイデアを思い付くかもしれない。
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