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AIの権威による「ChatGPT」の説明が分かりやすい! 東大松尾教授の資料が話題

» 2023年02月21日 20時30分 公開
[谷井将人ITmedia]

 「ChatGPTって何?」と聞かれたら、取りあえずこの資料を渡せば良い──2022年11月末に登場してすぐに世間を驚かせたAI「ChatGPT」。自民党もAIには注目しており、「AIの進化と実装に関するプロジェクトチーム」を開催しているのだが、そこで東京大学の松尾豊教授が提出した資料が「分かりやすい」と話題だ。

 資料が提出されたのは2月17日開催の第2回会議。「AIの進化と日本の戦略」というタイトルで、大規模言語モデルの仕組みやChatGPT、今後の日本の戦略について説明するものだ。同資料は塩崎彰久衆議院議員が投稿したnote記事からダウンロードできる。

 ChatGPTについては、その学習方法から、高度な会話を実現できた理由、ChatGPTでできること、利用場面や受け取られ方まで網羅的にまとめられている。

 例えば、高度な会話後実現できた理由のパートでは、従来のモデルには「生成分が人間の好みと一致していない」「信頼性の低い文章を生成する恐れがある」「砕けた表現を理解できない」といった課題があると説明。一方ChatGPTには「人間のフィードバックに基づいた強化学習の考え方を採用し、有害な文章を生成しないよう微調整している」「会話データを使ったチューニングで砕けた表現でも適切な回答を生成できる」といった特徴があると解説している。

 Twitterでは同資料について「めちゃくちゃためになる」「大規模言語モデルに関する内容が端的にまとまっている」などの反応が見られる。

 AIの進化と実装に関するプロジェクトチームは自民党デジタル社会推進本部が設置。2月3日に初会合を開催した。「進化を遂げているAI技術に応じた政策立案、政府のAI戦略に対する自民党の司令塔機能・チェック機能の強化などが目的」としている。

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