3月7日に実施されたJAXAの次期主力ロケット「H3」試験1号機の打ち上げ。無事離陸し、第1段エンジンは正常に稼働したものの、第2段エンジンが点火せず、打ち上げは失敗に終わった。そんな中、Twitterユーザーの間で「JAXAに寄付をした」というツイートが複数投稿されている。
JAXAは、政府からの予算を事業の主な財源としているが、寄付金も貴重な財源になっているという。JAXAには1000円から寄付でき、使い道を複数の項目から選ぶことができる。また、特定公益法人への寄付として、所得税・法人税・相続税などの優遇措置(寄付金特別控除)も受けられる。
なお、寄付者には全員にJAXAオリジナルステッカーの他、JAXAの機関誌「JAXA's」のタブロイド版最新号が送られる。高額寄付者にはオリジナルグッズや、寄付銘板への記銘という特典も用意されている。
Twitterでは、打ち上げ失敗後、JAXAを応援すべく寄付の特徴などを紹介したツイートや、ロケット工学系VTuberの呼びかけが拡散。寄付をしたというツイートも次第に増え、寄付者からは「これに負けず本当に頑張ってほしい」「日本の宇宙産業が縮小してほしくない」「悔しかったけど何もせずにはいられなかった」「JAXAにスパチャ投げた」などの声が集まった。
一方で、純粋に応援したいという気持ちからの寄付もあれば、「失敗で予算を削減されそう」との不安から寄付に動くユーザーもみられた。研究機関への予算削減や、日本の科学技術力の衰退が叫ばれるなか、「研究に国が金出さないから寄付やクラファンって流れはすごく危険だと思う」「寄付が集まってうまくいく前例ができてしまったらより一層予算が減らされそう」という懸念の声もあった。
今回の打ち上げ失敗に関し、松野博一官房長官は「我が国の宇宙活動の自律性確保と、国際競争力強化のために重要な新たな基幹ロケットであり、引き続きH3ロケットの打ち上げ成功に向けて取り組む必要がある」「打ち上げ失敗を重く受け止め、文部科学省およびJAXAにおいて原因究明を早急に進め、必要な対策を講じる」とコメント。H3ロケットに対し、継続して取り組む姿勢を見せた。
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