ある新電力と契約を結んだら高額な電気料金を請求された──新電力会社のグランデータ(東京都豊島区)の契約者からそんな声が上がり、Twitter上で話題になっている。同社はこれを受け、問い合わせが急激に増加しているとの声明を発表。電気料金が高額になっている理由などを説明している。
Twitter上では15日ごろから、グランデータが高額な電気料金を請求していると話題に。利用者からは「ひと月分の電気代で6万円以上請求された」「5人家族で電気代が13万円以上かかった」などの声が上がっている。また中には「解約手続きを行ったのに解約されていなかった」などの不満を語るユーザーも見られる。
これを受け同社は3月16日に声明を発表。カスタマーセンターへの問い合わせが急増し、つながりにくい状況が発生しているという。同社は「必要なお手続きが滞ってしまっているお客さまにつきましては、大変ご不便をおかけしておりますことを深くおわび申し上げます」と謝罪した。
同社は1月分の電気料金が高額な請求になっている理由について、燃料費調整額の高騰の影響であると説明。「エネルギー価格の高騰については当社だけの問題ではなく、世界的な問題であると捉えている」としている。
一方で「他社に比べてグランデータは高額な請求である」という指摘もあるという。これについては「電気料金の計算方法や値上げのタイミング、請求時期など、事業者毎のさまざまな要因が複合的に重なっている」とし「とはいえ、当社を利用者に対して大変ご不安な思いとご負担をさせてしまい誠に心苦しく思っている」とコメントしている。
同社の燃料費調整額の仕組みは、日本卸電力取引所から電力の仕入れをし、地域ごとの価格に基づいて機械的に算出しているという。1月の電気代に関しては、燃料費調整額が高額になるとタイミングと、1年間で最も電力使用量の多い季節的な要因が重なり、高額になったと同社は説明する。
同社は「市場の動向によっては高額な請求となる懸念自体は認識があったが、世界的に不安定な情勢の中で市場の先行きを予測することが困難であったため利用者は請求書が届いて初めてその金額を知る状態となっていた。そちらに関しては大変申し訳なく思っている」と謝罪。
今後については、電気供給約款を見直し、利用者が分かりやすい内容に変更するという。SMSや書面での通知以外にも、Webサイト上で約款変更に関する丁寧な解説ページへを掲載し、市場動向や今後の見通しなどの情報発信を最大限行うと宣言した。
「東京電力や関西電力などと勘違いをするWebを見た」など、同社が悪質な集客を行っているという問い合わせも届いているという。同社はこのようなサイトは運営していないと否定。掲載内容は同社でも確認できたとして、運営サイトに対して改善依頼を行うという。
また「解約しても請求された」「解約をさせないようにしている」という指摘についても「当社は許可なく契約を継続させたり、解約を断ったり、無視するといったことは行っていない」と否定した。一方、利用者にそのような誤解をさせ、手続きが滞った場合もあるとし、対応部署の管理体制を強化するとの改善案も提示した。
同社は「問い合わせについて、当社が受け止めるべき内容も多いが、一方で利用者に理解してもらうことで、不安の解消となる内容も非常に多いと感じている」と語る。利用者からの指摘に真摯に向き合い、適切なタイミングでの情報発信をしてサービスの品質向上を目指すと報告している
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